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Armed Wizard Vanguard(アームド ウィザード ヴァンガード)  作者: 伊森 維亮
第二章 追憶よりの魔手(アサルト フロム ザ パスト)
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鋼骸器大量消失事件

 そこからのヒルデブレヒトの簡潔な説明で、カイトは主に次の点を理解した。


 事の始まりは、半年ほど前に王国のアーリヴァン地方統括本部へと、広範囲の地域で次々と鋼骸器が消失しているという情報がもたらされた事だった。

 存在も用途も謎に包まれている鋼骸器は、大多数の人々にとっては嫌悪と忌避の対象であり、そのほとんどが発生した場所へと放置されたままとなっていた。

 なので、その時点では王国側も、鋼骸器を扱う収集家(コレクター)仲買人(ブローカー)が組織的に動いているだけだろうと判断し、目立った対応は取らなかった。


 だが、最初の報告から数ヶ月した頃、事態は急展開を迎えた。

 その後に上げられた報告から、アーリヴァン一帯の鋼骸器を収集しているのは、その一角の統治を任されている、大領主の一人であるらしいと判明したのだった。


 追加報告によると、とある一団が夜更けに、鋼骸器と思しき荷物を載せた馬車で街道脇を通っていくのを、複数の村人や行商人が目撃していた。

 そして、それらの馬車が向かう方向は、いずれも例の大領主の直轄地であったというのだった。

 

 問題とされている大領主には、鋼骸器蒐集の趣味があるという噂は全くなかった。

 ここに至って、ようやく不穏な気配を察した統括本部は、事態の究明へと本腰を入れ始めた。


 しかし、黒幕として本命視されている大領主が、裏で糸を引いているとする証拠はない。

 そもそも、なぜ今になって、どうして鋼骸器の大規模な収集に取りかかったのか、誰一人としてその動機も理由も見当さえ付かなかった。


 例え、大領主本人を召喚し、尋問をしたとしても、白を切られればそこまでである。

 逆に、表立った行動を見せれば、相手を無用に刺激させる結果にも繋がり兼ねない。


 そうした幾つかの事情を(かんが)みた結果、本部は確証を得るための調査を行う決定を下し、騎士団へと動員を指示した。

 そして、鋼骸種や鋼骸器への対処を専門とする部署に所属していたヒルデブレヒトが、内偵の一人としてこの地へと派遣されたとのことだった。

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