#47 練習
春休みに入り数日。私たちは何度目かの話し合いをしていた。
何をそんなに話すことがあるのかと言えば、新学期に音楽室で実施するランチタイムコンサートで歌う曲と、入学式後に配るチラシのデザインだ。
曲については後一曲決めれば終わり、チラシについてもほぼほぼ出来上がっているので、連日行ってきた話し合いは今日で終わるだろう。
「では、素材が完成し次第、データを送りますね」
「待ってるわ。……さて、曲も決まったし、後は練習か」
「じゃあ先生に言ってくるね」
春休みが始まってからこちら、準備体操と発声練習、そして話し合いが終わると、まずは入学式で歌う校歌の練習が始まるという流れが日常となっている。
校歌は、なぜか合唱の楽譜があるのでそれを歌い継いでいる。合唱部くらいしか知らないんじゃなかろうか。
そもそもあんまり歌う機会がないこともあり、やっているパートによってはたまにある校歌斉唱の時に間違えてハモりそうなので、ここで主旋律を歌っていてよかったと思っている。
それは置いといて、校歌の練習が終わったので、ここからはランチタイムコンサートの曲の練習を始める。
と言っても、一曲は三人体制になってから歌ったことのある曲で、一曲は三人ともパートはともかく音楽の授業で歌ったことのある曲なので、完全な新曲は一曲だけだ。
前二曲を一通りやったところで、三曲目の練習も始めることになった。
「音取り、あの時計で半までで、できるとこまででいいから」
そう伝え、私たちは別々の場所へ散っていった。
とりあえず、一番だけでも終わらせたい。
そうは思うが、とにかく順番に着実に進めていくことを心掛ける。
そうこうしている内に時間になったので、部屋に戻る。
私は、同じように戻ってきた緑と愛佳に聞いた。
「どこまで取れた?」
「二番に入ったとこ」
「二番の中頃まで確認しました」
私は一番の終わりまでだったので、今日はそこまででやってみることにした。
「じゃあ、一番の終わりまでで合わせてみる?」
「わかりました」
「いいよ」
メトロノームを合わせ、三人分の初めの音を叩く。
「いくよ、1、2、3――」
そんなある日の練習風景。




