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#46 送別

「それでは、これより、卒業生を送る会を始めたいと思います」


 今日は先輩たちの卒業式だった。

 式は無事に挙行され、これから合唱部で卒業生を送る会を始めるところだ。


 司会を務めるのは、部長である私、亜久里。

 先輩たちに配ったプログラムを見ながら、最初の内容を読み上げる。


 先輩たちの卒業を祝うのはもちろん、私たちだけでもやっていけるところを見てもらうためにも、いくつかの曲を選んだ。




 歌のプレゼントの次は物のプレゼントだ。

 寄せ書きというには文量の多い色紙とちょっとした祝いの品を手渡す。


 ちょうど三対三だったので一人ずつ渡すことになったが、よく考えなくても愛佳は先輩たちとほとんど接点がないので、気まずいのではないだろうか。

 そう計画の際に愛佳に問えば、なんでもシナモンとは愛佳が一年の頃からの知り合いだったというので、実行に移した。

 他の二人はというと、クローブには緑、ナツメグには私が手渡した。同じパートの縁だ。




 最後はこの部のテーマソングを全員で歌って終わる。

 先輩たちは半年ほどのブランクがあるが、これは虹見高校合唱部の伝統なので、最初から決まっていた。




 こうして、卒業生を送る会は無事に終了した。

 飾り付けた教室を片付け、このまま交流を深めるフェーズに入る。

 終わりの時間だけ設定し、腰を据えて雑談を始める。


 内容としては、進路の話や合唱部の今後の話、プライベートな話まで様々だった。




 時間になったので解散することになった。こうして惜しまれつつも卒業生を送る会が終わった。


 特に別々に帰る意味もないため、一緒に下校することになった。

 駅までの十分ほどの道のり、電車が同じこともあるが、これで本当の終わりだ。


 駅に着いた。ここで別れれば簡単には会えなくなる。そう思うとなんだか寂しくなってくる。


「お疲れ様です」


 ありったけの気持ちを込めて、最後の挨拶をした。

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