レオくんとライくんのにちようび
ここはふわまるずが暮らす、ふわまるタウン。
今日は、のんびりした日曜日です。
おやおや、あのふたりが一緒に歩いていますよ?
レオくんとライくんは、兄弟でした。
でも、ふたりはあまり似ていませんでした。
レオくんは毎朝、たてがみを丁寧にセットします。
ライくんは毎朝、畑に水をやりに行きます。
「今日、一緒に出かけない?」
日曜日の朝、レオくんが言いました。
「いいよ」
ライくんはそう言って、じょうろを置きました。
まず、レオくんが行きたい場所へ。
ルミエのお店でした。
「新しいブラシが入ったって聞いて」
レオくんは目をきらきらさせています。
ライくんはお店の中をのんびり見て回りました。
帽子、スカーフ、小物、雑貨。
「ライくん、これどう思う?」
レオくんが、たてがみ用のリボンを持ってきました。
「……似合うんじゃないかな」
「ほんとに?」
「うん」
レオくんはそれをじっくり鏡で確認してから、買いました。
「完璧だね」
「よかったね」
次に、ライくんが行きたい場所へ。
町のはずれの、野花が咲いている道でした。
「ここ、好きなんだ」
ライくんが言いました。
レオくんはあたりを見回しました。
お店も、噴水も、何もない道です。
「……何もないね」
「うん」
「何しに来たの?」
「ただ、歩くだけだよ」
レオくんはしばらく考えてから、一緒に歩きました。
道のわきに、小さな黄色い花が咲いていました。
ライくんが立ち止まりました。
「きれいだね」
レオくんも立ち止まりました。
「……そうだね」
風がふわっと吹いて、花がゆれました。
レオくんのたてがみも、一緒にゆれました。
「あ」
「崩れた?」
「うん、崩れた」
レオくんはブラシを取り出しました。
でも、なんとなく、すぐには直しませんでした。
ふたりはまた、ゆっくり歩きました。
「レオくんって、たてがみのことばっかり気にしてるよね」
「うん、気にしてる」
「なんで?」
レオくんはしばらく考えました。
「……きれいにしてると、気持ちいいから」
「そっか」
「ライくんって、なんで野菜育てるの?」
「……育ってると、気持ちいいから」
ふたりは顔を見合わせました。
「おんなじだね」
「おんなじかも」
帰り道、ひーくんのお店のまえを通りました。
「兄弟で仲いいね!」
ひーくんが声をかけてくれました
。
「仲いいかな」
レオくんが言いました。
「仲いいと思うよ」
ライくんが答えました。
レオくんは少し照れてから、たてがみをひとなでしました。
夕方、広場で別れるとき、レオくんが言いました。
「また今度、一緒に出かけようね」
「うん」
「次はぼくが行きたい場所ね」
「またルミエのお店?」
「……まだ見てないリボンがあったから」
ライくんは笑いました。
—おしまい—




