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路地裏の舞姫。月夜の残滓を纒う捨てられ姫。かぐや姫が女の子って、誰が言った?僕が拾った少女は、アンドロイド!  作者: 蘇 陶華


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9/9

竜宮城で働きませんか?

「一体、何をした訳?」


僕は、思いっきり、兄貴を睨みつけた。


「女じゃなかったんだな」


ヘラヘラと僕らを見下ろす2人。


陽の当たらない地下。


ゲロとドブくさい地下通りに、そこはあった。


「即!現金渡します」


「証明なしで、借りれます!」


簡単に、現金を融通できる謳い文句


何回、兄貴は、ひっかかるのか。


僕らは、車に押し込まれ、兄貴が、融通したサラ金の事務所にいた。


「一体、いくら借りたの?」


「う・・・ん」


「はっきり、言ってよ」


兄貴は、口をもごもごしている。


「あの!一体、何があったか、教えてくれますか?」


僕は、後ろでに縛られたまま、怒鳴った。


「まぁまぁ・・・。粋のいい、弟だ」


ニヤニヤしながら、僕を見下ろす。


「全く、惜しいよな。男だなんて」


「いやいや・・・男の方がいいって、坊さん達もいるしな・・・・それで、手を打つか」


「それもいいなぁ・・・」


そう言った瞬間、行方を見守っていたボスらしき男が、コホンと咳をした。


「金で、決着つく物じゃないんだ」


今時、珍しく金色の太いネックレスをして、派手目のシャツを着ている。


話の内容からして、この2人のボスのようだ。


「ちょっと、運んでもらった物があったんだが、途中で、一つ、消えてしまってね」


やっぱり、兄貴が何か、したらしい。


口をまっすぐに、結んで、僕と目を合わせやしない。


「渡してもらわないと困るんだ」


ボスの名前は、龍さんと言うらしい。


優しく、兄貴を諭す。


「可愛い弟に傷が付くようになるよ。それに・・・」


ちらっと、僕の隣を見る。


床に力なく、横たわる梨杏の姿がある


「女の子だよね・・・」


え?待って。


意識を失う梨杏に狙いをつけたのか。


「待って!まだ、子供なんだから」


僕なりに、庇った。


「まだ、何も言っていないよ」


龍さんは、笑った。


「私達だって、人を傷つける事はしたくないんだ。君らだって、人の物を横取りしてはいけない」


「横取りって・・・」


「返してもらうまで、この上で、働いてもらっても、いいんだよ」


この事務所の上には、いかがわしい建物が、幾つも並んでいた。


梨杏を、そこで、働かせようとしているのか。


「1人じゃ、可哀想だから・・・お前も行くか?」


僕も?


「兄貴!一体、何を盗ったの?」


「盗ってなんかいない。ただ・・・」


「ただって、何?」


僕は、頭に来て、体ごと、兄貴にタックルした。


カラカラーン。


軽いアルミニウムみたいな音がして、


何かが、僕の衣装から、転がり落ちた。


タブレットだった。


「ん?」


2人の片方が、拾い上げる。


「何だ?これ・・・」


画面に触れる。


まさか・・・。


僕は、画面が、また、幾つもの光に包まれるのを見た。


光った瞬間、事務所内が、真っ白に、輝くのを感じた。


視界が、白く弾け、


何も見えなくなった。


ショートしてる?


そう思った。


天井から、火花が散り、あたりの電化製品が、火花と散った。


「あれは・・・」


アパートの廊下のボヤは、


このタブレットと関係があったのか。


光の中、


梨杏が、立ち上がっていた。


拘束していたロープは、


簡単に引きちぎられていた。

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