↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
路地裏の舞姫。月夜の残滓を纒う捨てられ姫。かぐや姫が女の子って、誰が言った?僕が拾った少女は、アンドロイド!  作者: 蘇 陶華


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
10/27

君の正体と僕

嫌な臭いが、鼻をついた。


化学繊維の燃えた臭い。


天井まで、上がる白い煙。


嘘だろう。


そこに仁王立ちで、いるのは梨杏だった。


「なんで?」


頭の中で、最初にあった出来事が結びつく。


あの倒れていた時。


携帯電話だと思った。


タブレットなのか。


梨杏が、目覚める時、


必ず、タブレットが関係していた。


流れる見た事もない文字。


模様の様な、まるで、古代の楔形のような文字が、


並び流れていく。


見つかったらまずいような気がして、


僕は、自分の尻の下に、敷いた。


「ほんと!困った!」


梨杏の細い手首が、2人の男の胸を押さえている。


重くないのか、


簡単に壁際に押さえている。


「な・・なんなんだ?」


龍さんが呆気に取られている間に、事務所のドアが、音を立てて、閉まった。


「ぬ?」


やられた。


隙をついて、兄貴が、逃げ出したのだ。


縄で縛るとか、


通じない。


奴は、今まで、何度も、捕まり、打ち込まれても、


逃げ出していた。


何度も、何度も、僕は、身元引き受けに行ったんだからな!


「とんでもない、お嬢さんだな」


龍さんは、テーブルの下にあるブザーを押したのか、奥から、新たに何人か、飛び出してきた。


「手荒な事は、したくないんだ」


梨杏に手を離せと、命令した。


「女の子は、大人しくした方がいい」


「女の子?」


梨杏の細い眉が、狭くなった。


「何、言ってんですか?」


両手が塞がってるから、征服できると思ったのだろう。


「まじか・・」


更に、襲いかかる奴らは、梨杏の回し蹴りで、あえなく、ダウンしまった。


「はい。そこまで」


僕の首筋に、冷っとした物が充てられた。


「なかなか、逞しくていいんだけど。私達も、命がかかっているんでね」


龍さんの手に握られた刃物が、僕の首筋にあった。


「NO!」


梨杏の目が鋭くなった。


「何て事を!」


力の入った両腕が、2人の野郎の胸骨を折ったらしく、床に崩れていく。


「一体・・・何者なんだ?」


呟く。


「僕も、わかんなくて」


「なかなか、使えそうな女の子だな」


「使えるか、どうかは、僕は、わからないけど」


「解放しろ!」


梨杏が、龍さんに迫った。


「解放?するか」


その瞬間、梨杏が、笑った。


そう思った。


笑顔と思った、梨杏の口は、耳まで、裂け、


とんでもない音が、あたりに響き渡った。


その瞬間、窓ガラスは、飛び散り、あらゆるガラス製品が、破壊されていった。


「うわ!」


龍さんも、僕も、慌てて耳を押さえた。


梨杏の手が伸び、僕を抱え上げていた。


「梨杏?」


僕を抱え上げると、あの、恐ろしい声を発するのを止めた。


「なんて・・・」


周りを見渡しながら、龍さんは、呆然としていた。


「はぁ・・・」


梨杏。


君は、一体、何者なんだい?


僕を見つめて、ニコニコしている。


タブレットの中で、楔形の文字が、七色の光を放って、流れていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。