拾っていたのは、君で3人目
「お前って・・」
兄貴の口は、パクパクしていた。
裸、同然の女の子が、現れて、訳のわかんない言葉を話す。
この時、梨杏は、僕と兄貴の会話で、言葉を学習したらしい。
梨杏。
なんて、呼んだらいいk、わからなかったから、
拾ってきた側にあったお店の名前にした。
クラブ・リアン
が、少女の名前になった。
まず、警察に届けるか?
そんな事は、考えなかった。
おのご時世、訳あって、家を飛び出してくる少年少女は、多い。
実際、僕が、少年や少女を拾ってきたのは、これが、初めてではなかった。
前に、連れて来た少年は、兄貴と仲良くなり、
その後、家にあった金目の物を全部、持って消えた。
「責任、とれよな」
兄貴は、僕に、ぶっ通しのライブを推しきせた。
その後、拾ってきたのは、美里。
多分。金持ちのお嬢様。
親が再婚していづらくなって、家で。
僕のユニットのリーダーに上り詰めた。
そんな訳で、
兄貴が、誰かを拾ってくる事に、免疫は、あるけど、
この梨杏には、
兄貴は、アレルギーがあったらしい。
見るからに。
「だいたい、お前が拾って来た人間には、生活くささっていうか、生きにくさが漂っていたじゃん。この女には、何も、感じない」
「人形みたいで、可愛いじゃん」
「可愛い?」
兄貴の顔色が変わった。
僕が、褒めると嫉妬する
「裸に近い女、可愛いか?怪しいだけだろう。だめだ、置いてこい」
「いや・・・美里に明日、頼むから」
「だめだ」
兄貴は、梨杏を見て、生唾を飲み込んだ。
「間違いがあるかもしれない」
「まさかでしょう・・・」
僕が、間違いを犯すと思っている?
兄貴もいるのに。
「いや・・そうじゃなくて」
兄貴がそう言った時、ドアを激しくノックする音が聞こえた。
「あぁ・・・」
兄貴は、頭を抱える。
「だから・・・帰って来たくなかったのに」
兄貴は、また、やってしまったのか。
「早く、ドアを開けねぇか!」
外で、激しく罵倒する声が聞こえる。
こんな事は、初めてではない。
警察や、そうでない方が、罵倒する。
僕は、そんな環境に慣れてしまっていた。
「素直に、謝った方がいいんじゃない?」
何かをして、相手を怒らせたらしい。
僕は、ドアを開けようとした。
だが、先にドアを蹴破られてしまった。




