永遠に生きるという罰を受けて
「何で?」
目の前に現れたのは、梨杏だった。
「どうやって?」
梨杏を巻いて、この竹林に来たんだよね?
彼女の右手には、僕が放った弓矢がしっかりと、握られていた。
「どこに、行っても、わかる」
掌の中で、砕け散った放たれた矢。
簡単に粉々にすると、僕の顔を覗き込んだ。
「直接、行かないと、何も解決しない」
「梨杏。君は、一体、誰の味方なの?」
梨杏は、僕の右手を掴み離さない。
きっと、彼女は、僕の体を粉々にするなんて、簡単な事なんだろう。
「僕を守ってくれるんだと思っていた」
「守るのは、お前じゃない」
「いやいや・・・このポンコツめ。失敗作だ!」
今、まさに、僕に殺されようとしていた爺様が、憤慨している。
「わからんか?公家共が、真っ直ぐに、狙いを定めていた。こいつが、裏切ったかぐやだと」
「かぐや?」
何言ってるんだい?家具屋?僕は、アイドル業ですけど。
「かぐやを守るのが、お前の役目だろう!」
爺様の顔が、真っ赤になった。
「守るのは、かぐやではなく、不死薬の回収。かぐやが、原因で、こんなことが起きた」
梨杏は、僕の体を抱えた。
「直接、逢いに行く」
「いや。待って!」
僕の頭は、パニックだった。
「僕が、かぐやって?あのかぐや姫?違う違う。僕は、男だし、かぐや姫は、女の子でしょ!美里の間違いじゃ・・・」
「私も、そう思っていたの」
突然、美里が、声を上げた。
「そう思っていた。爺ちゃんも。その生まれ変わりだって。必ず、かぐやは、帰ってくるって。だけど、そうじゃなかった」
「かぐや姫って、月に帰ったんでしょう?だとしたら僕は、全くの無関係で・・」
有無を言わさず、梨杏は、僕を抱えると走り出した。
「ちょっと!梨杏。どこに行くの?」
「逢わせる。それが、一番だから」
「奏!行ってはダメだ!」
「だって!」
兄貴が、絶叫する中、梨杏は、僕を抱えたまま、竹林の中を駆け抜けていった。




