血筋と裏の歴史
誰が、思っただろう。
僕も気が付かなかった。
もう、人々が忘れた歴史。
その歴史の影に隠れていた真実に、僕は、翻弄される。
忘れてはいけない歴史があった。
祖先に関わる事。
古代、日本に、伝えられていた真実。
戦後、GHQにもみ消された。
その歴史の中に、突然、現れた天体外の来訪者。
彼・・・いや、彼女が、
その歴史に水を差していた。
まだ、僕は、知らない。
知らない所で、
いろんな事が起きていた。
美里の寝顔を見て、考えていた。
これ以上、ここに美里を置いていてはいけないと。
どこからか、現れた2人に、貰った薬で、
一時、改善された。
呼吸は、落ち着いた。
実家に帰そう。
それがいい。
「帰らないよ」
僕の気持ちに気がついたのか、美里は、ポツリと呟いた。
「寝てなかったの?」
満月が、ゆっくりと空を横断していく。
「寝てない。眩しいね」
煌々と、月が、僕らを照らす。
兄貴は、寝息を立てて寝ている。
あの男女の2人は、どこかで、見ているから・・とだけ、言って消えた。
不思議な人達。
「奏。側にいたい」
「美里。僕らは・・・」
そんなんじゃない。
そう言いたかった。
でも、言葉に出さないでおくよ。
君は、兄貴の大切な人・・・だった。
「もっと、奏の側にいたい。奏の踊る姿が見たい」
僕の踊る姿。
そう言われて笑った。
「格好よくないだろう」
スカート、ひらひらで踊っている。
中には、女の子も居るけど、
多くは、同じ男性の前で、踊る。
「なんてか・・・綺麗なんだよね」
「僕?」
「風を感じる」
「風?」
「重力がないと言うか・・・風に揺れる鳥の羽みたいな」
「そりゃ、そうだろう。こいつは、人間じゃないし」
割って、兄貴が入って来た。
「何、言っているの?寝ぼけてる?」
兄貴のこの顔は、嫌味を言う時の顔だ。
「こいつ・・・こうしているけど、後は、年を取らない。別の時空から来たんだ」
それは、そういう設定で、ダンスをしている訳です。
「いや・・・まじだ」
「ふざけろ」
僕は、美里に向かい合う。
「夜が明けたら、実家の帰ろう。僕が連れていくから」
最後に、美里の田舎に帰ろう。
「家まで、送るよ」
これが、安易な判断だったのだろうか。
僕は、犯罪者。
昔、そんな事をしたのだろうか。




