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転生されたら淑女になった 第4話
第4話:身体(機体)への敬意
「ルイ、今日の動きはキレが良いな。筋肉の使い方が実年齢を追い越している」
父ガルロの感心したような声が、早朝の森に響く。
「……ありがとうございます、お父様。この体も、日々の手入れがあってこそですわ」
俺は淑女として優雅に一礼する。だが内面では、この「15歳の少女」という奇跡的な機体に、深い敬意を払っていた。
前世の翔一だった頃、俺は一台のバイク、一本のレンチに至るまで、決して粗末には扱わなかった。
道具には魂が宿る。愛着を持って接すれば、それは必ず土壇場で応えてくれるものだ。
それは、自分の体とて同じこと。
ガルロから教わる300年の戦闘技術。俺はそれを単なる「暴力」ではなく、洗練された「機能美」として吸収していった。
(……親父の動きは、一切の無駄がない。300年かけて磨き上げられた、最高級の動作だ。それを受け継ぐ俺が、雑に動くわけにはいかないな)
俺は、父が教えてくれる一挙手一投足に、職人が図面を読み解くような真剣さで向き合う。
人に対しても、物に対しても、その本質を慈しむ。それが、只野翔一という男の矜持だった。




