転生されたら淑女になった 第3話
第3話:深淵の相棒、アンタッチャブル
修行を続ける中で、俺は自分の中に眠る「力」の正体に辿り着いた。
それは、母エシスですら御しきれなかった、原初の闇。
精神の奥底、音のない深淵で、そいつは語りかけてきた。
「…、面白い。お前、その若さで随分と枯れた魂を持っているのだな」
「……若さ、か。そう見えんるのなら光栄だな、お嬢さん」
俺は内面で、見えない相手に敬意を込めて語りかける。
恐怖はない。どんなに荒く驚大な力の持ち主だろうと
乗りこなして見せるのが大人の男の嗜みだ。
「……名前を付けよう。お前は今日から『アンタッチャブル氏』だ。
……少し長いが、ダークアルキメットウルトラスーパーアンタッチャブル乙女
これでどうだ? 悪くない響きだろう」
闇の思念体が、一瞬、戸惑ったように揺れた。
「……ふん。勝手な男だ。だが、その名前……嫌いじゃないわ」
それは、俺の動きに一寸の狂いもなく追従し、力を上乗せする「究極の過給機」となった。
アンタッチャブル氏は俺が動かなければ動かず、俺の意志にのみ忠実に反応する。
解析、精査、そして力の共有。
(ルイの独白)
「ラグ(遅れ)は一切ないな。……いいぜ。お前と俺で、ひとつのユニットだ。
これからの旅路、退屈はさせない」
15歳の淑女の皮を被った、ナイスシニアの魂。
そして、その影に潜む原初の闇。
俺たちは完全に融合し、昇華していく。
さあ、この世界の「不具合」を、淑女らしく、かつスマートに解決しに行こうか。




