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転生されたら淑女になった 第27話
第27話:奈落の深淵、一括廃棄
押し寄せる魔族の群れ。だが、俺の目にはそれらが「片付けるべき廃材」にしか見えなかった。
俺は一振りもせず、ただ左手を虚空にかざした。
「……目障りなノイズね。まとめて、ゴミ箱(奈落)へ落ちてゆきなさい」
瞬間、軍勢の足元が音もなく崩落した。
アンタッチャブル氏による空間の強制解体。
何千、何万という魔族が、悲鳴を上げる暇もなく、時空の裂け目へと吸い込まれていく。
それは戦いというより、不要なデータを一括消去するシステム・クリーンアップに近い。
(……残るは、あの中枢ユニット(魔王)だけか)
軍勢の奥に鎮座する、山の如き巨大な質量。
それは世界の不具合が凝縮された、バグの塊だった。
俺は愛おしむように大刀の柄を握り直し、その歪んだ存在に向けて真っ直ぐに歩み出す。
人に対しても、物に対しても、誠実でありたい。だからこそ、救えないほどに壊れたものは、この手で介錯してやるのが、俺なりの慈愛だった。




