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転生されたら淑女になった 第15話
第15話:完全同期
その瞬間、俺の全身をかつてないほどの熱い魔力が駆け巡った。
(……来るか、アンタッチャブル)
『ええ、ルイ。セッティングは完了よ。あなたの意志に、私のすべてを同期させる』
それはラグ(遅延)のない、完璧な一体感。
俺が右手を動かせば、彼女の闇がその軌道を補強する。
俺が守りたいと願えば、彼女の影が絶対の盾となる。
ターボのような唐突な加速ではない。エンジンの回転に直接力を乗せる、理想的な「過給機」の誕生だった。
「――ふぅ。……いい仕上がりだ」
俺は目を開け、鏡に映る銀髪の淑女を見つめる。
瞳の奥に、一瞬だけ鋭い「闇」の輝きが宿り、すぐに消えた。
淑女の皮を被ったシニア、そしてその芯に棲まう最強の相棒。
「……お父様、お母様。点検はすべて終わりましたわ」
俺は部屋を出て、両親の待つ部屋へと向かう。
足音はどこまでも優雅に、だがその一歩は、世界の理を書き換えるための確かな力に満ちていた。




