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転生されたら淑女になった 第13話
第13話:深淵の交渉術
意識を内側へ。
精神の深部にある、光すら届かない真っ暗な空間。そこに「彼女」はいた。
形のない影。だが、そこには確かな意志の鼓動がある。
「――また来たのか。お前のように落ち着き払った人間は、見ていて飽きないな」
影が嘲るように揺れる。
俺は一歩も引かず、笑みを浮かべて語りかける。
「……飽きないと言ってもらえるのは光栄だ。だが、お前もいつまでもそこに引きこもっているのは、退屈だろう?」
俺はこの闇を「悪」だとは思っていない。
ただ、あまりに高出力すぎて、これまでの「設計」では制御しきれなかっただけのエネルギーだ。
「……俺と一緒に来ないか。この歪んだ世界を叩き直すために、お前の力が必要なんだ」
影が止まる。
俺は道具を大切にするように、その闇の「寂しさ」を優しく受け止めた。力で支配するのではない。同じ目的地へ向かう「相棒」として、俺は手を差し伸べたのだ。




