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第19話 初めての進化!

 最初に、正面の通路から一体のゴブリンスケルトンが戻ってきた。


「お、帰ってきた!」


 少し遅れて、途中の分かれ道から二体。さらに別の通路からも、骨の足音が近づいてくる。ばらばらに狩りへ出ていたスケルトンたちが、少しずつ玄関前へ集まってきた。


「おかえり!」


 最後にスケルトンとゴブリンソルジャースケルトンが戻り、十体が揃う。


「よし、全員いるな!」


 見た目は三日前とほとんど変わっていない。それでも、久しぶりに並んだ姿を見ると前より少し頼もしく見えた。


「なんかお前ら、ちょっと戦士っぽくなったな」


 陸は笑いながら十体を見回す。


「よし。じゃあ早速やるか!」


 最初からいるスケルトンを前へ出し、進化画面を開いた。


━━━━━━━━━━━━━━

【進化先選択】


スケルトンウォリアー

スケルトンアーチャー

スケルトンメイジ

━━━━━━━━━━━━━━


「やっぱお前はこれだな。スケルトンウォリアー!」


 選択する。


 次の瞬間、目の前のスケルトンを青白い光が包んだ。


「来た!」


 陸はすぐ一歩近づく。光の中で、骨の輪郭がゆっくり大きくなっていく。背が伸び、肩幅が広がり、腕と脚の骨も一回り太くなった。肋骨も少しごつくなり、全体の骨格が明らかに厚くなっていく。


「おおお……!」


 数秒後、青白い光が消える。


「でかくなってる!」


 百七十センチほどだった身体は、陸より少し高くなっていた。形そのものは今までのスケルトンと大きく変わらない。それでも、太くなった骨格と広い肩のせいで、立っているだけでもかなり迫力がある。


 手には、今まで使っていた鉄の剣。


「かっけえ!」


 陸は横へ回り込み、少し離れて全身を見る。


「めっちゃ強そうになったな!」


 すぐに鑑定を使った。


━━━━━━━━━━━━━━

スケルトンウォリアー

ランク:E

Lv.10


HP  62

MP  12

筋力 43

耐久 37

敏捷 30

賢さ  9


【スキル】

・パワースラッシュ


進化可能Lv:20

━━━━━━━━━━━━━━


「進化でステータスめっちゃ伸びるじゃん!」


 HPは49から62。筋力は34から43。耐久も29から37まで上がっている。


「しかもスキル増えてる! パワースラッシュ?」


 陸はすぐスキル名へ指を重ねた。


━━━━━━━━━━━━━━

パワースラッシュ


武器に力を込め、

強力な一撃を放つ。

━━━━━━━━━━━━━━


「これ、剣で使えるスキルだよな。ちょっと使ってみて!」


 スケルトンウォリアーが鉄の剣を構える。


 次の瞬間、刀身を青白い光が薄く包んだ。


「おお!」


 一歩踏み込み、そのまま横へ振り抜く。


 ブオンッ!


 重い風切り音が通路に響いた。


「おお、全然違う!」


 普通に振った時とは、音からして違う。陸は笑いながらスケルトンウォリアーの肩を何度か叩いた。


「これなら、第2階層のスライムも前より早く倒せそうだな!」


 もう一度、光の消えた鉄の剣を見る。


「進化してステータス上がって、スキルまで増えるのか! 他の進化も早くやりたいな!」


 そこで、後ろに並ぶゴブリンスケルトンたちが目に入った。


「あ、そうだ! お前らにもあったわ!」


 所持アイテムを開き、短剣と棍棒を取り出す。


「やっとお前らの分も揃ったな!」


 すでに短剣を持っている二体を除き、残り六体へ短剣や棍棒を渡していく。さらに革の胸当てと腕当ても順番につけ、最後に革靴まで履かせていった。ゴブリン用の装備だけあって、小柄な骨の身体にもぴったりだった。


「おお……こうなると全然違うな」


 最後の一体まで装備を渡し終えると、陸は数歩下がった。


「……うわ」


 先頭には、一回り大きくなったスケルトンウォリアー。隣には幅広い鉄剣を持ったゴブリンソルジャースケルトン。その後ろには、武器と革防具を身につけた八体のゴブリンスケルトンが並んでいる。


「めっちゃかっこいいな、お前ら!」


 陸は装備の揃った十体を見回した。


「てか、この三日でマジで変わったな。ポイントは増えたし、俺もレベル上がったし、お前らも進化して装備まで揃ったし!」


 百三十五万ポイント。レベル9。新しい称号。そして、目の前には進化したスケルトンウォリアーと装備の揃った仲間たちがいる。


「これなら、二階層も前よりだいぶ楽になりそうだな!」


 陸は十体を見て、満足そうに笑った。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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