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第20話 新スキル、実戦投入!

 装備を整えた十体を連れ、陸は玄関前の階層転移へ向かった。


━━━━━━━━━━━━━━

【階層転移】


到達済みの地点へ転移できます。


・玄関前

・第2階層入口

━━━━━━━━━━━━━━


「よし、第2階層!」


 第2階層入口を選ぶと、足元から青白い光が広がった。ほんの一瞬だけ視界が染まり、光が消えた時には十体ごと第2階層へ移っている。


「やっぱこれ便利だな。じゃあ行くか!」


 そのまま奥へ進み、いくつか曲がり角を抜けたところで、ゴブリン二体とスライム二体が現れた。


「ちょうどいいじゃん!」


 ゴブリン二体は、スケルトンたちがあっさりと倒した。


 残った二体のスライムが、通路の上でぷるぷると身体を揺らしていた。


「よし。まずはパワースラッシュ使ってみようぜ!」


 陸が一体を指さす。


「パワースラッシュ!」


 スケルトンウォリアーが鉄の剣を構えた。刀身を青白い光が包み、そのまま一気に踏み込む。


 ブオンッ!


 光をまとった剣がスライムを斜めに振り抜いた。


 青い身体が大きく裂け、そのまま床へ広がる。


「おおっ!」


 少し待っても、元の形へ戻らない。


「一発じゃん!」


 前は一体倒すだけでも、何度も殴って斬ってようやくだった。それが今は、パワースラッシュ一発で終わっている。


「これなら第2階層の攻略もだいぶ楽になりそうだな!」


 もう一体へ、近くにいた短剣持ちと棍棒持ちのゴブリンスケルトンが向かう。短剣が青い身体を裂き、その横から棍棒が思いきり振り下ろされた。


 べしゃっ!


 スライムの身体が大きく潰れる。


「ん?」


 陸の目が棍棒へ向いた。


 短剣で裂いた時よりも、一度に崩れる範囲が広い。もう一発棍棒が入ると、スライムはさらに平たく潰れた。


「スライムなら、短剣より棍棒の方がやりやすそうだな」


 何度か攻撃を受けたスライムが動かなくなる。


「敵に合わせて武器変えるのもありか!」


 陸は所持アイテムから棍棒を何本か取り出し、短剣を持っていたゴブリンスケルトンの何体かから短剣を受け取って、代わりに棍棒を渡した。


「第2階層は、とりあえず棍棒ちょい多めでいこう」


 その後も少し探索を続けた。ゴブリンだけなら一瞬。スライムが混ざっても、前ほど戦闘は長引かない。進化とレベルアップ、それに装備を揃えた効果は、実際に戦わせるとはっきり分かった。


「これなら普通に進めるな!」


 曲がり角を抜け、分かれ道をいくつか進む。


 けれど、しばらく歩いてもボス部屋らしい扉は見つからなかった。


「……ボス部屋どこだ? 第2階層の方が見つけにくいのかな。これ俺一人で探してたら結構かかりそうだな」


 陸は後ろの十体を見る。


「だったら、お前らにも探してもらった方が早くない?」


 十体が陸を見る。


「……そういうのもできる?」


 少し考えてから、両手で大きさを示す。


「第1階層にあった、通路の突き当たりのでっかい両開きの扉。石壁にはまってて、表面に変な模様があるやつ。たぶん今回も、ああいうボス部屋があると思うんだけど」


 十体のスケルトンが揃って頷いた。


 コクッ。


「……分かるの?」


 もう一度。


 コクッ。


「できるんだ!」


 陸は思わず笑った。


「じゃあ探してもらおうかな!」


 そのまま十体を見回して、少し考える。


「第1階層みたいに一体ずつ行かせるのはやめとくか。スライムいるし、まだ見てないやつ出てくるかもしれないしな」


 陸はスケルトンウォリアーの横へゴブリンスケルトンを四体集める。残り四体は、ゴブリンソルジャースケルトンの方へ。


「よし。五体ずつ!」


 二つの集団を見比べる。


「こっちはスケルトンウォリアーを中心に五体。そっちはゴブリンソルジャースケルトンを中心に五体で動いて!」


 十体が陸を見る。


「敵がいたら倒しながら進んで、さっき言ったみたいなボス部屋を見つけたら戻ってきて! あと、ヤバそうな敵がいたら無理すんなよ!」


 二つの部隊が、それぞれ別の通路へ身体を向けた。


 スケルトンウォリアーを先頭にした五体が左の通路へ。ゴブリンソルジャースケルトンを先頭にした五体が右へ進んでいく。


「よし。頼んだぞ!」


 陸は、二つの部隊がそれぞれの曲がり角の向こうへ消えていくのを見送った。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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