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21 応急手当

どうぞよろしくお願いします。

 病院は待合室に怪我をした人とその付き添いの人がたくさんいた。

 トリアージは済んでいて、重傷者は処置室や病室で処置や治療を受けていたが、軽症の人達は待合室や廊下で応急手当てを受けて、検査や診察の順番を待っている状態だった。

 私は最初の応急手当てをしていた牧野医療士と黒須衛生士に合流する。

 私が来たので、牧野医療士はここを私と黒須衛生士に任せて、重傷者の方へ行くとなった。応急手当の必要な人はもうあと2人いた。

 記録と医療的なオーダーのタブレットを受け取りながら私は言った。

「廊下は冷えるので、毛布配っていいですか!」

 私の言葉に牧野医療士は「そうして!」と言ってくれた。

 

「黒須衛生士、毛布を取りに行くの……」

 その時、原隊員がまた軽症者の親子を連れてこちらに来たのが見えた。

「原隊員!」

 私は呼び止める。

「アレク医療士、こちらに合流できたのですね!」

「はい!

 廊下は冷えるので予備の毛布を出していいと許可を頂きました!

 黒須衛生士と取りに行って、配ってもらえますか!?」

「了解です! 行きましょう!」

「はい!」

 ふたりが動き出したの見て、すぐに治療の方へ入る。

 牧野医療士の続きからだ。

 背中の打撲の男性。

 爆発の時に大きなコンクリートの塊が飛んできて、地面に跳ねてぼろぼろになり崩れた小さな塊が逃げようとしていた背中にいくつかぶつかったのだという。

「直撃でなくてラッキーでしたね」

「ああ、それは本当に……」

 顔色は少し悪いが、状態は落ち着いていて、会話もできる。意識もしっかりしていて、痛みもそこまでじゃないと言う。赤く腫れてはいるが、ただ、内臓や骨の具合いはそれだけじゃわからない。

 私はレントゲンの検査をオーダーしながら、応急手当として湿布を張った。

「レントゲンの検査を受けた方が安心です。

 ここでお待ち下さい。

 今、毛布を取りに行っていますので、そうしたら、楽な姿勢で休んで下さい」


 次の女性は手の火傷。

 逃げる時に押されて転んで左手をついたところが、熱されて転がっていた金属の板だったそうで。

 下に受け皿を置き手のひらに培養液をかけていく。

 汚れや刺さっている異物などはなさそうだ。

 培養液に火傷の傷が覆われると痛みが少し引いたのかほっとしている。

「水分補給できるもの、何かお持ちですか?」

「カバンに水筒が……」

「失礼します」

 彼女のカバンを開けて、水筒を取り出しふたを開け、右手に持たせる。

「飲めるようなら水分補給して下さいね。

 これからこの液で湿らせたガーゼで覆って傷が乾かないようにします」

 彼女は頷き、水筒の飲み物を飲んだ。

 私は手早くガーゼに培養液を染み込ませて、手のひらを覆っていく。

 その上を防水のシートで包んで、留めた。

「処置はこれで終わりです。

 しばらくこれで様子を見て、医師の診察を受けて頂きます。

 今、毛布が届きますので、寒くないようにお待ち下さい」

 

 少し向こうで原隊員が毛布を配っているのが見え、黒須衛生士が毛布を抱えてこちらに来た。

「ありがとう!

 ここまで治療終わってる!」

「わかった!」

 女性に毛布を渡して、広げて座らせると包んであげている。次は打撲の男性に声を掛けている。


 私は次の親子に向き合った。

 さっき原隊員が連れてきた親子ね。

「子どもが腕を!」

 お母さんらしき人が言う。

「お母さんですか?」

「はい」

 肩や腕の打撲かな?

 私はタブレットを見た。

 トリアージの時に簡単な聞き取りはされているんだけど、意識や話ができるかというのもあるので、簡単に質問していく。

読んで下さり、ありがとうございます。

ブックマーク、ありがとうございます!とてもうれしいです。頑張ります!

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