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59 申請もろもろ

どうぞよろしくお願いします。

 とりあえず資料の分類や仕分けの作業はここで止めて、再開のためのメモや覚書を付箋で残し、戸惑わずに再開できるようにしておく。

 ハヤトは休暇申請とか例の輸送箱の申請とかいろいろ手続きに追われていた。

 私の作業の方が落ち着いて、ハヤトの手伝いができると声を掛けたら「ちょっと休憩しよう」と言われ、お茶を入れて飲もうとしたら、ドアをノックされた。

「はい!」

 ハヤトの言葉にドアがそっと開いて、早乙女少尉が顔を覗かせた。

「愛理さん!」

「ああ、いてくれて良かった!

 早瀬ちゃん、初めてのダンジョン派遣でしょ。

 大岡じゃわからない申請とかもあるから、一緒にやるように指示が出て」

「ありがとうございます! 

 今から、大岡大尉に私ができそうなことを聞こうとしてました!

 助かります!」

「俺にわからない申請ってなんだよ?」

 ハヤトが少し不満そうに言う。私は愛理さんのお茶を入れようと席を立った。

「女性ならではの準備とか申請があるのよ。

 大岡のことだから、輸送箱とかはもう早瀬ちゃんのも一緒に申請してるでしょ?」

「もちろん」

「輸送箱と一緒に向こうで受け取る下着とかの申請もできるのよ。

 向こうの宿舎で揃えておいてくれる。定期的に使う物なんかもね。

 派遣に慣れている大岡はあんまり使わない制度だろうけどね。

 早瀬ちゃんには使える制度はきちんと使って欲しいし」

「ん、わかった。早乙女少尉、頼む」

「承知!

 じゃ、一緒にまずお茶飲もう」

 私はそんなふたりの会話を聞きながら愛理さんのお茶を持ってテーブルに戻った。ナイスタイミング!


 ハヤトが準備の手続きで研究室を出て行った。

 愛理さんにいろいろな支給品の申請の話を教えてもらう。

 支給品の中には下着や生理用ナプキンや洗剤や化粧品(化粧水とか乳液くらいだけど)といったものもあって。

 確かに滞在期間がわからないから、支給されるようにしておいた方がいいかも。

「ダンジョンのすぐそば、宿舎の周囲はもう街ってくらい栄えてるんだけど。

 あんまりゆっくり買い物とかできないと思うし、慣れないと買う物を探すだけでも大変だと思う。支給品を申請しておく方がいいと思うわ」

 私は頷いて、パソコン上の申請にチェックをしていく。

「私は第三師団の医療士って形になって、ハ、大岡大尉は本部からの隊員です。

 宿舎って、遠いのでしょうか?」

「んー。婚約しているっていっても、ダンジョン派遣の間は、そうね、師団別かな。

 早瀬ちゃんは医療士でもあるからね。

 たぶん、医療施設のそばの宿舎ね。

 大岡はいつもの本部施設だと思う。

 婚約者であることは別にいいのよね?」

 私も首を傾げてしまう。

「あ、でも、一緒に行く美咲には婚約したことを話しちゃってます!」

「そうね。普通にオープンにしていることだもんね。

 大岡のことだから、きっちり申請書類に書いてるでしょうし。

 休暇を揃えてくれるくらいの配慮はあるわよ」

 愛理さんにウインクされる。

 少し、ほっとする。

 愛理さんのおかげで、向こうの宿舎や街の様子、他の国の防衛隊との交流などの話も聞くことができて、少し安心できた。 

 申請もばっちり!

 やり方を習ったから、現地でやっぱり欲しかったと思えば、追加申請できるなんてことも教えてもらう。

 ハヤトが戻ってきて……「昼、一緒に食うか?」と言いにくそうに言った。

「あら、いいの? じゃ喜んで」

 愛理さんが笑う。


読んで下さり、ありがとうございます。

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