43 初めてのデート
どうぞよろしくお願いします。
「どんなリアも好き」
ハヤトが言ってくれて、私は笑った。
ハヤトも子どもみたいになっちゃった。
「私もハヤトが好き」
ハヤトがため息をついた。
「……父みたいにって。
俺はリアを女性として、好きだよ。愛している。
リアは、俺に、早瀬中佐を重ねてる?」
あ?
敏夫に言った時か!?
私はハヤトに向き直る。
「ハヤトと父と重ねているわけじゃないよ。
私にとって、私を愛してくれたのは父と母で。
だから、素敵な男性って、イメージすると父になっちゃう。
でも、父にそっくりな人とか、父みたいにじゃない。
父と……、母みたいな、家庭を築ける人ってことかな」
ハヤトは頷いた。
「うん、了解。
リア……」
「あ、そういえば、早乙女夫妻の前でリアって呼ばないようにしてました?」
「……気づいた?
今、『リア』って呼ぶのは俺だけなんでしょ?」
「そうです」
「死守する」
「死守って……」
私は笑ってしまった。
その夜は手を繋いで、これからのことをぼそぼそ話しながら、いつの間にか寝たはずなんだけど。
起きたら、抱きしめられてて……。
でも、すっぽりとハヤトの身体の中に納まっている感じが、なんだかうれしかった。
今日はお休み!
朝から洗濯気を回し、軽く朝食を食べた。
シーツや制服のシャツなど干している間に、ハヤトが軽く室内の掃除をしてくれた。
私とハヤトは私服に着替え、出かける。
買い物をする予定だから、車にしようとハヤトが言ってくれた。
「ドライブデートだな」
ハヤトが言って。
そうか、デートなんて、初めてだ!
私は恥ずかしくなり、ふにゃと笑った。
「なに?」
「いや、デート、初めて、だなって」
そう言ってから、あれ? と思った。
普通はデートして、その、身体の関係になって、婚約、だよね?
あれ?
ハヤトを見る。
ハヤトも少し照れくさそうに笑っていて。
ふふっ、まあ、いいか。
最初に、衣料品のお店に連れて行ってもらった。
愛理さんに教えてもらった、質が良いわりに値段が手ごろな量販店。
私、ほとんどというか、服ないからね。まず、基本的な服を買わないと!
下着も扱っていたので、服も下着も洗い替えの心配をしなくていいぐらい、つまり3セットぐらいずつ、上下セットでコーディネートして買うことにした。部屋着も買い足した。
と、支払いの時、ハヤトが払おうとしたので「これは私の物だから!」と言って、自分で払った。
防衛隊の身分証で、外のお店でもぴっできると聞いたので。
そこで、買った新しい服に着替えさせてもらった。
それから、ショッピングモールに行き、その中の雑貨店をいくつか見て、気に入ったマグカップとご飯茶碗とお箸を買った。
「これで、ご飯食べるの楽しみ!」
私が笑うとハヤトも笑う。
お昼はショッピングモール内のレストランに行った。
なんだか、すごく楽しい。
帰りに一階まで降りたところで、化粧品のコーナーを見かけて……。私が遠目に見ていたからか、ハヤトが「見る?」と聞いてくれた。
あ、興味はある。でも、何を買ったらいいかわからない。
「んー、もう少し勉強してから」
私の言葉にハヤトが笑った。
読んで下さり、ありがとうございます。




