19 名づけ
どうぞよろしくお願いします。
完結まで3話!
私の胸にとって、壮絶な一週間だった。
私は治癒の力があるから切れた乳首の傷を治しながら授乳できたけど、それでも、かなり、ひどく傷つくたびに泣きそうになった。
それ以外にも胸が張ったり、カチカチに硬くなってすっごく痛かったり。
授乳って大変なのね。慣れればあの聖母子像みたいな微笑みの授乳ができるのだろうか。
産んですぐは無理だね!
赤ちゃんの名前は『冬人』になった。
大岡冬人。
祖父の冬馬からってことと12月末生まれってことで冬の字。
そして、父親の隼人の人でね。
私は「ふゆー」とか「ふーくん」とか呼んでたけど、ハヤトは「フユト」って呼ぶから、私も「フユト」って呼ぶようになった。
なんか慌てた時は「フユ!」ってなる。
愛理さんも一臣さんもメロメロ。
もうハヤトとわざと時間ずらして見舞いに来て。
特に一臣さんは「うはぁー」「うひゃー」「はー、ぽちゃぽちゃ」って、語句が変になってた。
タニアもつわりが抜けたって、ジェシーとモーゼと来てくれて、抱っこしてくれたよ。
タニア! これからだな! 戦友よ!
ロイに黒須ちゃん。
牧野さんを始めとして医療士達。
ミースと山野井くんは、勤務の合間にも来た、というか来てくれた。
井狩さんもね。
原さんに佐伯さんに福澤さんに小野田さん。
原さんはフユトを恐る恐る抱っこして、なんか涙ぐんでた。
原さんの涙を見たら、私も貰い泣きしちゃったよ。
こんなにたくさんの人にかわいがられてフユトは幸せ者だね!!
退院して1ヶ月を過ぎるまでは宿舎内で過し、1ヶ月健診を終えてから、本部デビューです!
でも短時間ね!
研究室では亮さんとピエールにまず抱っこしてもらったよ。
「かわいいですねー。よちよち。
大岡大尉似のハンサムですねー。
あ、目はアレクさん、ですねー」
亮さんが抱っこして、揺らしながら語尾を伸ばしがちで言った。
うん、ハヤト似だよね。目は私の青を継いだみたい。
次はピエール。
「……ちっさい。……コワイ。負ける。勝テナイ……」
何?
フユトとなんの勝負をしようとしてるの!?
笑ってしまった。
東京の上野さん、万里ちゃん、大家さんにはメールと写真を送信した。
びっくりしてたけど。
確かに、結婚したことすら大家さんには伝えられてない。上野さんと万里ちゃんは仕事で知ったと思うけど。
敏夫も本部に来た時に「おめでとう」と声を掛けてくれた。
「ありがとう。抱っこしてくれる?」
「いいの?
ちょっと怖い……」
私は敏夫にぎこちなく抱かれているフユトに言った。
「敏夫おじちゃんですよー」
「せめてお兄さんと言え!」
3ヶ月の時にちょっと夜泣きみたいな時期があったり、抱っこしてないと泣く、下ろすと泣くみたいな時期があぅたけど。
フユトはけっこう育てやすいほうだったんじゃないかなって、振り返って思う。
さすが妊娠中から、親孝行!!
読んで下さり、ありがとうございます。
後2話で完結です!




