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告白の言葉は「私を抱いていただけないでしょうか?」でした。  作者: 月迎 百
終章 決着をつけるべき過去とこれからの未来
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14 あっちが捨てたんだ

どうぞよろしくお願いします。

「佐伯さんを怒らないで~」

 私はハヤトに抱っこされて車に乗って、泣きながら謝った。

「私はイーノデスカ!?」

 ピエールが言って。

「うう、ピエールも亮さんもロイも!」

「怒らないから!

 もう泣かない!」

 ハヤトにそう言われて、ハヤトに身体を預けた。

 大丈夫、身体の方は落ち着いた。

 でも、なんだか、気持ちが、自分が自分と向き合って傷つけ合ったみたいな、変な気分が抜けない。

 私は美咲を悪魔だと思って、美咲も私を悪魔だと思ってた。

 なんだろう。

 このもやもやする感情は……。

 すっきりさせるために行ったのに~!!


 私が落ち着くと座席に横にならせてくれて、自分の上着をかけてハヤトは前の席の方に行き、代わりにピエールが見張りに来た。

 佐伯さんや亮さんが原さんとハヤトに私と美咲のやり取りを教えているようだ。

 ロイと小野田さんはネリを保護するために向こうに残っているそう。


「アレク……。

 ワルカッタ。美咲を使って、アレクと連絡を取ろうシテ。

 アレク、ジャナイと突き放すなんて、美咲には一番してはイケナカッタ……」

「そうだね。

 さらに美咲を追いつめたというか、私に対する憎しみを溜めたね」

「アレク、悪くナイ。

 美咲が子どものウチカラ、悪魔のような心、あった。

 ジェラシーだけじゃ、スマナイ。あれは本当の悪意。

 もう、忘れる、イイ」

「うん、私の格好というか、私に似せてる美咲が悪いことをして捕まって、それも気持ちがもやもやした。

 うん、私じゃないもん。もう気にしない。忘れる」

「うん、ソウソウ。

 クリームとかは研究室に持って行ってオク。

 アトデ」

「うん……」

 悪知恵が働くピエール。

 うん。

 ありがとう。



 そのまま、宿舎の部屋に直行して、寝かせられた。

 愛理さんや黒須ちゃんが心配して様子を見に来てくれて。

 美咲と決着がついて、もう忘れることにすると話すと「うん、そうしな」とそれだけ言ってくれた。


 その日の夜、ハヤトに聞いたら、車が想定コースを逸れた時点で連絡が行ってたそう。

 日本人街までなら様子見だったけど、他の国の街に入ったから、原さんと小野田さんとハヤトは車で追いかけ始めたそう。

 フランス街で停まったから、フランスの警備隊に連絡を取ったりして、タイムラグを気にしていたけど、私が買い物頼んだから縮んで、私達が裏から突入してネリを保護した時には完全に包囲が終わってたらしい。

「まあ無事だったから良かったけど。

 勝手に行かないで!

 俺を連れて行ってよ」

 いや、ハヤトだとそもそも連れて行ってくれないんじゃない……。

「うん、ごめんなさい。

 動けるうちに決着ついてたらいいなと、思っちゃって」

「……苦しくない?」

「うん、苦しかったけど、なんか落ち着いてきた。

 私は悪くないって思うし」

「だよな。身内相手だと、自分が正しいことしても、なんか罪悪感を感じることもあるから……。

 もうあの人は、身内じゃない。

 あの人が自分で早瀬を、日本を捨てて、出て行った。

 もう気にするな……」

「うん。ありがとう」

 ハヤトも母親のために、国からの遺族年金を不正に貰うことに苦しんでいた。もう自分の分は貰わないと決めて行動した時、正しいことなのに罪悪感を感じたのだろうか。

 私の場合はもう美咲とはすっぱり縁が切れた。

 もう忘れる。


 ネリは日本の方で保護できたそう。

 あのタトゥー、私なら消すことができるかな……。

 今度連れて来てもらおう……。

 

読んで下さり、ありがとうございます。

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