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27 逃げ切る

どうぞよろしくお願いします。

オークって今は豚や猪の魔物って感じの話が多いのですね。今回のオークは鬼に近いイメージです。

※後で魔物のイメージを確認して、オーガに訂正しました。


 避難場所である中門の端っこの部屋とは反対の方へ走り出す。

 小屋がたくさん建っている方へ走り込み、遠ざかるように!

「アレクさん!!」

 原さんの声が聞こえた気がした。

 オーガはやはり私を追ってきている。

 私のこと、子どもと認識したのか!?

 

 オーガはもう満身創痍という風に見えるが、勢いは止まっていない。

 弓矢で矢を射かけられ、刺さった矢は燃えている。 

 他の魔法使いも炎で攻撃してくれているようだ。そういや神官はどうしたんだ!?

 今回もまだ到着してないのか?


 なぜかオーガは本当に私をロックオンしている。

 小屋を壊す勢いで追いかけて来る。

 なんで!?


 槍を持った騎士がオーガの足に刺し、でも、振り飛ばされた。

 私は炎魔法を撃って、走り、撃って走り……。

 原さんとライナスが私に合流してくれた!

 私はもう走り続けで苦しくて、お腹に手をやり、追いかけて来るオーガを見た。

「なんで!?」

「アレクさん、まだ走れますか?」

 原さんの言葉に首を振る。

「ごめんなさい。もう足が……」

 足がもうガクガク……。

 その私の言葉にライナスが私を後ろから抱っこすると少し屈んだ原さんの背中におんぶのように乗っけてくれた。

「あのオーガはもう少しで倒れるでしょう。

 アレクさん逃げて下さい!」

 ライナスの言葉に原さんが走り、中門へ飛び込んだ。

 原さんにおんぶされながら身体が震える。

 マインが来てくれて、おんぶから下りるのを手伝ってくれた。

 大丈夫かな。オーガ来ちゃわない!?


「原さん、ありがとうございます」

 そうだよ、原さんも巻き込むところだった。

「御無事で良かったです。

 でも、なぜ、アレクさんを狙ったんでしょう?」

 原さんの言葉に近くにいたベテランっぽい兵が言った。

「お嬢さん、もしかして結婚して奥さんかい?

 身重とか?」

「え?」

 私はその言葉に、いつの間に庇うようにお腹に当てていた自分の手に気づいた。

「実は魔物は子どもを狙うってのが有名だけど、鼻がよく効く魔物は身重の女性も好んで狙うんだよ。 

 ひとりでふたり分ってことなのかね?

 まあ、身重の女性は一時的に魔力が高くなるともいうし。

 奥さんも魔法使いみたいな魔法を使ってたもんな」


 私は頭の中で『妊娠の可能性』に思い当たる。

 確かに、ハヤトと結婚したことで、その時から避妊してない。

 いろいろばたばた忙しくて……、生理遅れてたのそこまで気にしてなかった……。

 私の表情を見て原さんが「アレクさん!?」と名を呼んでくる。

「……妊娠してるかも」

 原さんがすっごく慌てた。

「え!?

 大丈夫ですか!!

 あんなに走って!

 私、おんぶして走っちゃいましたけどっ!?」

「大丈夫だと思います。けど……」

 妊娠初期だよね。

 大事にしないといけない時期だ。

 いや、オーガの嗅覚で妊娠判定だなんて……。

 なんか残念過ぎない!?

 でも、お腹にハヤトの子がいるのかと思ったら……。

 だんだんうれしくなってくると同時に、怖くもなった。


読んで下さり、ありがとうございます。

ダンジョンのそばに行ったことで、治癒魔法の能力が上がってましたが、こちらの世界に来てからはさらに+妊娠というブースト(?)がかかって、さらに全体の魔法の力が上がっていました。。

皆実ちゃんも子を授かったら力が強くなったって書いてくれていました。

※オーク→オーガに訂正済み。

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