23 神官と王家
どうぞよろしくお願いします。
次の日、朝起きて布団や毛布を片付けた。
焚火をしてお湯を沸かし始めるとタニアと侍女、そしてマインがやって来た。
ミネバはマインに会えて喜んでいる。
私とタニアはモーゼのところに行かなくちゃだしね。
タニアの侍女ミースとマインとライナスがミネバ達と遊び(学び?)に来た子ども達と一緒にいてくれることになる。よかった。
タニア、私、原さんでモーゼのところに行こうとしていたらジェシーとドクが来た。
ドクはサランという名があるそうだが、みんなからドクと呼ばれているのでそう呼んでくれと言った。
ジェシーは城に残り、ドクが一緒に行きたいと……。
「城に医者がいなくなるのでは!?」
心配になり言ったが、城の侍女の中にはある程度医学の心得がある者もいるのでということになる。
ドクは地球のことを知りたがり、歩きながら私と原さんは質問攻めにされた。
医者だからか地球の医学のことやどんな文化なのかということが多かった。
モーゼの家に着く前、私達は少し離れたところに隠れ、タニアだけ行って見張りと話をして、こちらに合図してきたので私達も慌てて家に入る。
神官は特に来ていないそうだ。
まあ、魔物が出たのは城の方だしね。
神官達も忙しいのだろう。
モーゼは病気で娘が泊まりこんで看病してたと思っているんだろうし。
モーゼは元気だった。
見張りも前よりフレンドリーな感じ。
神官達は城への魔物の襲撃に終わった後に来たということが伝わっていて、民達も神官に対して微妙な感じになってるらしい。
城の兵や騎士だけでは苦戦すると思っていて、もったいぶったのでは!?
王家にさらに神官に頼るように、力の出し惜しみをしたのでは? なんて噂にもなっているそう。
逆に考えれば、城の兵や騎士で魔物を押し返し、しかも王庭内の民達もパニックにならず、落ち着いて行動していたということ。
王家がきちんと指示を出し、力を示したのだ、と。
私は王妃の言葉を思い出し、気持ちが暗くなった。
うれしそうに神官達の狙いが上手くいかなかったと報告していたタニアが私の表情に気づいた。
「……アレク?」」
「タニア、ジェシーはきちんと対応してくれたんだけど、王妃と王がとんでもないことを言ったの。
『子どもを裏庭に入れるように』って。
神官が到着するまでの時間稼ぎになるって……。
魔物は子どもを狙うの?」
タニアとドクが驚いた表情をし、モーゼは顔を顰めた。
原さんも言ってくれた。
「子どもには後で名誉だったと言葉を掛けるからと。
その時、同じ部屋にいた騎士や兵のみなさんの士気が下がりましたね」
「……そんなことがあったとは!」
ドクが呻いた。
「あの……、王妃と王が、リーリラをはじめとする王族の子ども達を地球に送ったのは、誰が言い出したのですか?
そして王妃と王は、いやいや? それとも、進んで?」
私がとても聞きにくそうに聞くと、ドクが答えてくれた。
「リーリラ様は神官からの指名だ。
先にご親戚のマルス様、カレン様を、神官に言われて王家が選んだ。
そして、生きていられることがわかったので、次に直系の方をという話になって……。
王妃がリーリラ様を選んだと聞いた」
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