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19 治療

どうぞよろしくお願いします。

 私達の手際を見て理解してもらえたのか、ドクから声が掛かる。

「こいつも同じように頼む!」

「はい!」

 私と原さんで次々に怪我の手当をしていく。

 軽度の人は任せてもらえてるみたいだ。

 ライナスと原さんで治療が終わった人を城の中の休める部屋に連れて行ってくれている。

 私はドクのそばへいった。

「出血ですね。止血します」

 ドクが止血のために押さえていて手が空かずにイライラしていたので代わる。

 これは治療魔法で止血だけしちゃおうか。

 私は傷ついている大きな血管、この出血だと静脈みたい、その血管を思い浮かべて傷ついてる血管が治るイメージを思い浮かべながら念じる。

 出血が滲む程度になり、止まった。そっと止血をしていた布を外して見ると、傷も浅くなったようだ。

 消毒、傷薬、包帯巻きを手早く済ませる。

「原さん! ライナス!

 この方を休める場所へ!

 この包帯の所、やっと止血できたので、ぶつけたりしないように気をつけて!!」

 戻って来たふたりに声を掛け、移動をお願いする。

 ドクの所へ行く。

「止血頼めるか?」

 先に言われてしまった。

「はい」

 肩と首の間ぐらい。

 これは動脈かもしれない。

 私はさっきと同じように大きな血管を修復するイメージを念じた。

 出血量が減り、滲む程度になってから傷を確認する。けっこう深い……。

 血が止まってからももう少し肉が盛り上がり傷が回復するイメージを……。

「……魔法? 治癒魔法を使っている?」

 ドクに呟かれる。

 ドキッとしたが、適度なところまで治すと消毒、傷薬コースだ。

 最初から周囲やドクが止血を頑張ってくれていたから、そこまでの出血量にはならなかったみたいでよかった。


 原さんとライナスが戻ってきて、私と原さんでその患者を休める部屋へ、ライナスは戦いの様子を見に行った。

 

 休める部屋には何人か女性がいて、患者に声を掛けたり、水を飲ませたりしてくれていて、安心する。

 城の侍女さんとかかな?

 

 最初の部屋に戻る。

 ジェシーとライナスが戻っていて、魔物が退いたと教えてくれた。

「良かった! どんな魔物だったのか見たいのですが」

 私の言葉にドクがびっくりしている。

 まだ、傷を負ったまま、警戒に備えている者もいるということで、消毒や傷薬を持って一緒に行くことになった。

 裏の門をくぐると、そこには見たことのない魔物の死体が……。

 緑で爪が長く、鱗や鰭があるような?

 目が丸くて大きい。魚の目みたい……。

 なんだこれ?

「カブラだ」

「カブラ?」

 うーん、頭にチュパカブラが浮かんだ。

 でも、あれは……。

 うん、なんか少し違う気がする。

 たぶんこちらの世界の魔物のイメージなのかな?


 鰭の棘に毒があるとかで(それはオコゼ?)、気をつけながら片付けているようだ。

 小さな怪我をしている人達をドクと一緒に治療していく。

 治療を必要とする人はいなくなった。

 原さんはライナスとジェシーと一緒にいて、このカブラとはどう戦うのかとか、他にどんな魔物がいるのかなど聞いてるみたい。


「……君は、治療魔法ができるのか?」

 ドクに小さな声で聞かれてはっとした。


読んで下さり、ありがとうございます。

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