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18 守るべき人達

どうぞよろしくお願いします。

「アレク、ハラさん!」

 ジェシーが私達を呼んでくれたので、そちらに駆け寄る。

 テーブルの上には城周辺の地図。

 城の裏手の方で魔物の襲撃があったようだ。

 説明を受ける。

 まだ行ったことのない城の奥の裏庭から外に出る小さな門があり、そこを守っているらしい。

「なら、もし破られたら次にこの城が守るべき前線だね」

 私の言葉にどこかで悲鳴が上がる。

 振り向くと王妃だった。

 

「すぐに兵を!

 正面の王庭の警護兵をこちらに回しなさい!」

「ダメです!

 もし、回り込まれたり、突破されたりしたら、あっという間に王庭にいる人達が犠牲になります。

 ある程度、守れる人がいないと!」

 私は王妃の言葉に反対した。

 王妃がきっぱりと言った。

「王庭にいるのは民です。

 私達の民よ。私達を助けるためにいるのです。

 そうだわ、こちらの裏庭に何人か子どもを入れなさい。魔物は大人より子どもを本能的に狙うのでしょう?

 彼らが捕まれば、新しい子を入れて! 

 神官が到着するまで時間が稼げるでしょう!」

 王が王妃を見てオロオロと言った。

「……ジェシー、そのようにしてくれ」


 王妃に王に……、何を言っているんだ!?

「ジェシー、だめだ!

 何のためにリーリラやジュドー、カレンにマルスは地球に行ったんだ!?

 彼らを守るためだろう!!」

 ジェシーが私の言葉にはっとなった。

「王妃、王……、御自分の部屋で守りを固めていて下さい。

 もう、民を犠牲にしたり盾にするような考えはお持ちにならないで下さい。

 王家がそのような考えと思われます」

「犠牲だなんて!

 後からよくやったと言葉を掛けましょう。私達の盾となり命を落とすなら名誉でしょう!」

 その王妃の言葉に王の間の空気が冷えたような気がした。

 人に死んでこいと言っているようなものだ。

 もう、無視するに限る。

「ジェシー、怪我人は!?

 それから、こちらで治療に当たっている医師、医者はいるの?」

 ジェシーが頷いて「ライナス!」と呼んだ。

 騎士っぽい人が駆け付けて来た。

「アレクとハラさんを裏庭へ!

 治療の手伝いをしてくれる!」

 ライナスは「はっ!」と返事をして「こちらです!」と走りだしたので、慌てて後を追う。

 城の中を通り、裏庭へ出る直前の部屋が治療室になっているようだ。

 怪我をした人達が運ばれて来ている。

「ドク!

 この方達が治療を手伝って下さるそうです!」

 ライナスにドクと呼ばれた中年の男性がこちらを見た。

「助かる!

 薬はここにあるものを使っていいから!」

 薬らしき瓶が並ぶテーブルに近づき見ると、消毒、傷薬、痛み止めなど言葉が付けられている。

 使用量まで書いてあったので、これなら、私でも使えそう! 

 ドクが今診ている患者に近づく。

 足の怪我だ。

「消毒して傷薬を塗って布で覆えばいいですか?」

 私の言葉に一瞬「え?」と言ったが「ああ、できるか?」と聞き返され、頷く。

 ジャキジャキになって血塗れなズボンのような布(男性は布を直線縫いでズボンみたいに履いてる)部分を切って、傷を洗い、消毒して、傷薬を塗り(止血効果もあるみたいな)、その間に原さんにシーツを裂いておいてもらったので、その布を包帯のように巻いた。


読んで下さり、ありがとうございます。

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