14 お届けとお取り寄せ
どうぞよろしくお願いします。
手紙は布袋に入れて細く裂いた布をリボンみたいにしてみた。
ダンジョンの中、ハヤト達は詰めているだろうから……。
えーと、私達が設営したベースあたりに届けたい。人がいるところってどんな感じに見えるんだろ?
私は布袋を持って精神を集中する。
ダンジョンの中、うーん、行ったとはいえ1回しか行ってないとこだもんな。
頑張って思い出す。
画像がカチリとする感覚。捉えられた!
うう?
人の気配はするけど、かなり薄い感じだ。
姿は見えないのね、残念。
テーブルの上に置くか。
私はテーブルの上に布袋をふわっと軽く置いて手を下げる。
うん、向こうのテーブルの上に載ってるのが見えた。
うわ?
なんだか、意識を持って行かれるような感覚を感じて、慌てて集中力を切った。
どっと疲れが身体を襲う。
ああ、こんなに疲れるんだ……。
目を開けると布袋が消えていて、届けることができたとほっとする。
「手紙、消えましたよ」
原さんが教えてくれた。
「うん、向こうの前線のベースキャンプが見えた。
すごく疲れた……」
私は呟くように返事をした。すごく眠い。
タニアが私の様子に気づいてくれて、隣室へ連れて行こうと原さんに声を掛けてくれた。
連れて行ってもらいながら、うとうとしてしまい、ベッドに横になると同時に、私は吸い込まれるように寝てしまった。
目が覚めた。
ああ、返事を取りに行かないと。
あっちは三倍速で時間が進んでいるわけだから……。
私はまだぼーっとしていたけど、モーゼの部屋に戻る。
まだ原さん達もいた。
3時間ほど寝ていたそう。
向こうでは9時間。
どうだろ?
まだ返事は無理かな?
「アレク、食べて」
タニアがお茶を入れてくれて、パンや果物を勧めてくれた。
おいし。
だんだん頭がはっきりしてきた。
原さん達がいるうちに返事を取りに行けたら……。
落ち着いたので提案する。
「返事できているかも。
取りに行ってみます」
モーゼが私を心配そうに見た。
「アレク、私がやろう。
君は場所をイメージして捉えてくれ。
私はそこから手紙らしきものを取り寄せよう」
「ありがとうございます!」
私はモーゼと片手を繋ぎ、目を閉じて地球のアラスカダンジョン内を思い浮かべる。
さっきより早くイメージができ、画像が整った。
テーブルの上を見る。
手紙!?
大きめの茶封筒が置いてある!!
「あれか?」
「はい!
茶色の紙の包みです!!」
モーゼが動く気配。茶封筒が浮いて消える感じがした。
「取れた」
モーゼの言葉に私は集中を切って、目を開けた。
モーゼの片手に茶封筒!!
「やった!! 大成功!!」
読んで下さり、ありがとうございます。




