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2 匿われる

どうぞよろしくお願いします。

「召喚とか、逆召喚とか……、できるのは神官しかいない?」

 私の言葉にジェシーは首を傾げながらも教えてくれた。

「ああ、召喚はなかなかできない。

 誰を呼ぶか、決まっていないからね。

 逆召喚は、つまり、もう決まっている人を送り込むってことだから、まあ大変な魔法だけど、神官が数人いればできるんじゃないかな?」

「私達ではない、ロイを戻そうとしていたのかも」

「ロイを?」

「神官がその……、地球でしようとしたことに反対して、それで大怪我をしたんです。

 それで、私達が死にそうなロイを見つけて治療して。

 そのまま、私達に魔法のことを教えてくれたりして……。

 神官からしてみると邪魔だったかも」

 ジェシーは顔を顰めてから頷いて言った。

「とりあえず、ここから出ましょう。

 神官達は連絡を取り合うことはできない。

 あなた方がここに送られてきたのも、見つかればということです。

 見つからないようにしましょう」

 ジェシーがタニアに何か囁くと、タニアが落とした花をさっと集めて、神殿の一段高い所に供えるようにしてから、戻ってくると、出入り口らしい階段を見下ろして、こちらを見て頷いた。

 私と原さんが促されてタニアの後に続く。

 階段の一番上で下を見下ろして驚いた。水が……。

 丘の上にこの建物があるようなんだけど、丘の下、建物が水面の下にあるというか水没しているというか……。

「水害!?」

 私の言葉にジェシーが言った。

「水害、ですね。

 神官に見つかる前に移動しなければ、こちらへ急いで!」


 タニアは階段の下まで降りると、すぐ近くの建物の中に私達を入れてくれた。

 何かジェシーと話してひとりで出て行く。

「彼女が城に行く準備をしてきてくれるそうです。

 この奥の部屋にいて下さい。できるだけ静かに」

 ジェシーがさらに奥の部屋に私達を入れた。

「言葉の魔法、教えて頂けませんか?」

「不便ですよね。でも今はちょっと。隠れていて下さい!」

 ああ、ドアが閉められた。

 まあ、保護してもらってる、しかも匿われてるんだもんね。無理は言えない。

 いるように言われた部屋は資料室みたいな?

 飾ってある絵の文字、日本語や英語らしきアルファベットもある……。

 歴代の召喚者の資料?

 となると、一番新しい聖女、言葉の魔法を完成させたという日本人女性の資料があるかもしれない!

 原さんを見ると部屋の奥の方に荷物を下ろし、「アレクさんも下ろした方がいい」と言った。

 私が荷物を下ろそうとすると原さんが手伝ってくれる。

「……巻き込んでしまってすみません」

 匿われているわけだから、できるだけ音を立てないように、そっと荷物を床に下ろした。

 そして、ドアから離れたところで原さんと小さな声で相談を始める。

読んで下さり、ありがとうございます。

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