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60 変化

どうぞよろしくお願いします。

 インドダンジョンは街のようだったと聞いているそう。つまり、道がある程度決められているような階段があったり道が分かれて合流したり? という感じだったのだそう。

 ギリシャダンジョンは大きな塔の中を進むような?

 これもここにいる人で体験したことがあるのはかろうじて原隊員だけで、先輩や上司から聞いた話だそう。

 でも面白い話だ。

「土地の歴史というか、そういうのに引っ張られるのかな? 

 魔法はイメージというなら、ダンジョンもその土地のイメージなのかもしれない。

 そして、イメージを持っているのは人間だから」

 佐伯隊員が笑った。

「いや、ほんと! 早瀬中佐みたいです!」

 原隊員も小野田隊員も『うんうん』と頷いている。

 福澤隊員が言った。

「早瀬中佐は……、いつもそうやって深く考察してましたね」

 ハヤトが笑う。

「懐かしいな」

 小野田隊員が微笑むというか、ちょっとニヤッとしてる。

「大岡大尉は早瀬中佐のこと大好きだったもんなー。

 だから、アレク医療士と?」

 私とハヤトは顔を見合わせて笑ってしまった。

「私の方が……。大岡大尉と出会った時に『父に似てる』と思ったんだけど……」

 そういうと、なんだかわっと雰囲気が変わった。

「えー! そのコイバナ、聞きたいですっ!」

 佐伯隊員が言って、原隊員が苦笑してる。

 ハヤトが少し照れながら言った。

「……早瀬中佐には言われてたんだ。

 娘が成人したら、紹介してやるって」

「おっと! じゃあ、出会う前から!?」

 小野田隊員が叫んで。

「おい、見張り!」

 原隊員が短く言うと、小野田隊員は首をすくめて見張りに集中しだした。

 私は遠くを見て、さっきとの違和感に気づいた。

「……ハヤト、森、近かったっけ?」

「え? あ、そういえば。もっと遠くに見えていたよな?」

 私達が動いていないのに変化してるということは、向こうが勝手に動いているということ!?

 ロイが言った。

「誰かがいるのかもしれない」

 あ、そうか!

 人が進むと変化するんだから……。

 神官か、紛れ込んだ人?

 イギリス防衛隊はきちんと撤収していったというし、人が紛れ込むのも0%とは言えないけど、かなり低い確率だと思う。

 神官というのが一番確率が高そう。

「こちらを見張っているのか?

 そこにいるのが魔物にばれて、戦闘状態になっているのか?」

 ロイの言葉にハヤトが答えた。

「まだ、距離はかなりある。これ以上近づいて来たら、一度入口の方へ戻ろう」

 

 原隊員にも伝えて、気をつけていたけれどそれ以上の動きはなかった。

 交代で睡眠をとり、朝食を食べてから森の方に偵察に行ってみることになる。


読んで下さり、ありがとうございます。


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