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59 前線

どうぞよろしくお願いします。

 私達はロイ達に近づいた。

 そうなると回り込んで私達の背後に抜けるガルムもいて、佐伯隊員が後ろのガルムに矢を射かけて仕留めている。

 後ろ側には味方がいないから攻撃もしやすい。

 私も遠慮なくできるようになった攻撃魔法を試してみることにした。

「サンダー!」

 つまり、電撃!

 炎とか水とか……。

 少しはできたんだけど攻撃するほどは……。

 で、強くイメージできたのが、いわゆる雷というか電撃というかサンダーで。

「シビビビビビビッ!」

 私は小さく口の中で効果音を呟く。

 何故かこうすると上手くいくんだよね。

『メラメラチュドーン!』とか『ジャバジャバドーン!』とか言うのもいいのかもしれない。

 やっぱ、イメージが大切!!


 ガルム達の動きが止まり、その場で倒れたり座りこんだりしている。

 効いてるみたい!

 ガルムの死体を集めて、ロイが強い炎を魔法で放った。

 熱いよ。

 でも、魔物は炎に弱いものが多くて、すぐに燃えるんだそう。そしてこの灰が次の武器を作る材料になる。

 連絡がつき灰の回収に来てくれた隊員達がいて、ハヤトの話し声が聞こえた。

「順調だな。まあ、出入り口付近に魔物が出なければいいので、まず、ここら辺で戦う予定だ」

 私達は装備の点検などして過ごした。怪我をしている人はいなくて、良かった。

 もう少しで全部灰になりそうだというところで、私達はもう少し先に進むことになった。周囲に魔物の気配もないので、回収隊も無事に戻れるだろう。


 少し進んで広い草原、荒れ地? のような場所で野営の場所を設営することになる。

 小野田隊員がテントを出してくれた。私が手伝おうとすると教えてくれる。

「簡易テントですが、3つ、近くに建てます」

 壁面は下ろさず周囲が見えるようにしている。

 確かにテントの中に入って周囲が見えないのは不安だよね。


 ここをこれから拠点にして、出入り口付近にいる小隊と連携を取るわけだ。だから、こっちが前線。

 志願ということになって、父から聞いていた話から前線とか怖いと思っていたのに。

 ハヤトや信頼できるみなさんと一緒で心強いというか、楽しいとすら思う時があって。

 

 アラスカダンジョンの中は少し明るい。何というか夕方くらいの感じかな?

 ずーっとそう。見通せるのも不思議。外から見ると大きな黒い穴に見えるのに、入ると別世界というか。

 進んでいくと地形や環境が微妙に変化していくような。穴の中というのを忘れてしまうくらい……。中央を目指しているのに、進んでいくと深く潜っていくことになるそうだ。

 うーん、よくわからない。

 ずっと明るいから時計を見てしっかり食事を取り、休むことが重要。

 生活リズムを守ってということだね。

 私達が今回の拠点に選んだのは広めの荒れ地のような場所で。

 風がないから砂ぼこりとか土ぼこりとかそこまで気にしないでいい。


 父が襲われた場所は、もっと進んだ、奥だということだ。

 交代で食事を取りながら話を聞くと、インド、ギリシャ、アラスカとダンジョンの中も、出てくる魔物もとかも微妙に違っていたりするのだとか。

読んで下さり、ありがとうございます。

もうそろそろ第二章が終わりそうです。

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