56 隠し玉!?
どうぞよろしくお願いします。
ロイに言わせるとハヤトも攻撃魔法が使えるのではということだ。
私も。
攻撃、かぁ。
でも、身を守る術が増えるのはいいか。
治療と同じ。要はイメージが重要らしい。
ロイが使っているのを見たら、なんだかできそうな気がしてきた。
そして、さらに第三師団に応援に来た中に、二人、父が『新人類』ではないかと言っていた人がいた。
福澤隊員と佐伯隊員。
二人とも当番で徴兵されたんだけど、そのあまりの戦闘のセンスに継続を志願したのだそう。
ロイが顔合わせをした後、ハヤトと私と三人だけになった時、福澤隊員がジュドーの妹のカレンの、佐伯隊員はカレンの兄のマルスの血を引いているのではないかと教えてくれた。
「血を引いていれば、魔法の力が発動する?」
ハヤトの質問にロイが答える。
「しやすいとは思うが個人差やダンジョンの近くにいる、いないということもあるだろう」
「……なら、俺の弟達もダンジョンに来れば戦える?
父はどうだったんだろう?」
確かに、ハヤトのお父さんとその弟である叔父さんも血を引いているのだから、ね。
ハヤトのお父さん。
もし、母が父と出会う前にハヤトのお父さんと出会っていたら……。
そんなことを考えてしまって、頭を振った。
「ハヤト、海斗さんはちゃんと仕事をしてるんだから。
当番に当たらなかったのは悪いことじゃないし」
「まあ、そうなんだけど」
ハヤトが苦笑する。
そして、真剣な表情になって言った。
「明日から俺達はダンジョンに入る。
ロイとリアは3日目から頼む」
ロイが不服そうに言う。
「私はいつでも戦えるぞ!」
「いや、引継ぎの間はイギリス防衛隊と一緒で、ロイの説明が難しい。
いつ戦闘になるかわからないダンジョン内で魔法を使うなとも言えないし。
怪我してもリアに治療を頼めない。
もし見られたら……」
まあ、そうだろね。ロイのことも、私の治療の力のことも公表してないし。
んー。
「ロイ!
ロイは隠し玉ってことだよ!」
私は微笑みながら言った。
「隠し玉?」
「うん、いざという時のために、取っておく、とっておきな……武器みたいな?」
あれ、なんか説明が難しいな?
ちょっとニュアンスが違うような?
私が武器って言っちゃったからか!?
「まあ、武器というか、最後の砦というか……」
ハヤトの言葉にまた「最後の砦?」と怪訝そうなロイ。
「え、あ、うーん、最後に控えている……、頼れる人ってこと、かな?」
ハヤトもなんか困りながら説明した。
うん、つい言っちゃうけど、真面目に意味を聞かれると説明するの難しい……。
読んで下さり、ありがとうございます。




