10 ダンジョンとコア
どうぞよろしくお願いします。
ダンジョンと名付けられた戦場。
この世界で天災として恐れられる地獄への入り口とも、魔界への大穴とも言われる、謎に満ちた現象だ。
最初に確認されたのは35年前のインドだった。
何が起きたのかわからないが、一夜にして大穴が地方都市を飲み込み、いくつかの街が消えた。
そこから異形の魔物達が現れたのだ。
そんなゲームやアニメみたいなことが!?
フェイクニュースではと大騒ぎになった……。
本当なのだとわかると、いろいろな考察が世界中から出された。
異世界と地球が一時的に繋がったのではないか?
宗教的なイメージとして語られていた地獄が本当は存在していて、とうとう人類の前に姿を現したのだ、とか……。
インドの人達には申し訳ないけれど、遠い日本ではほとんど生活は変わらず。
この大穴は後に『ダンジョン』と呼ばれるようになった。
インド、中国、アメリカ、フランス。確かこの4か国が中心になって、この最初のダンジョンを調査し、魔物と戦い、5年かけて深部に到達した。
そこに光輝く大きな石が空中に浮いて回転してたそうだ。
映像があり、見たことがあるけれど、光り輝くと表現されていたのに映像では黒く見えた。実物は黒光りしているのだろうか!?
それを破壊したら、魔物が出ることはなくなり、ただの巨大な穴になったそう。でも、失ったものは元に戻らない。
この石のことは『コア』と名付けられた。
これで終わりと思っていたら……。
今度はギリシャでダンジョンが発生したのだ。30年前になる。
これよりダンジョンは発生した国、または地域の名前を付けて呼ばれるようになった。
1番目はインドダンジョン、2番目はギリシャダンジョン。
ギリシャダンジョンはインドダンジョンより見た目の規模は小さかったが、深いことがわかった。
そのため、研究と戦いのために世界各国は同盟を組むことにしたのだ。
ダンジョン防衛同盟。
これから先、どの国にダンジョンが発生するかわからない。
力を合わせて対応していこうということだ。
仮定として……、そのダンジョンが踏破され、コアが破壊されたら……、次のダンジョンが発生するのでは? というものがあり。
そのため、ギリシャダンジョンは各国の研究者、そして魔物と戦うために軍人や軍隊が派遣されるようになったのだ。
日本も例外ではなかった。
憲法9条は戦争の放棄である。
ダンジョンは天災とみなされ、ダンジョン研究機関が立ち上げられ、その研究機関に付随する形で防衛隊が創設された。
自衛隊とは別物なのだ。
そのため、階級は他の国と一緒に行動してもわかりやすいようにアメリカ陸軍を参考にしたと聞いた。『軍』『軍人』『前線』なんて言葉はいわゆる内部で使われる通称というか隠語みたいなものだ。
正式には防衛隊で自衛隊みたいに軍ではない存在である。しかし、もし、次に日本がダンジョンの場になってしまったら?
そう考えると同盟に参加しないわけにはいかず、参加するなら人員を派遣しなければならず。
私の父も最初は研究者としてこのギリシャダンジョンに派遣され、いつの間にか研究者より軍人になってしまい、長く戦っていたというわけだ。
研究しながらの戦いであり、それにコアを破壊したら、次のダンジョンが発生する可能性も十分に考えられた。
ある程度研究が進まないとという雰囲気があり、各国の思惑なども絡んでギリシャダンジョン踏破&コア破壊は15年もかかってしまった。
まもなく、アメリカのアラスカに3番目のダンジョンが発生した。アメリカなんだけど、アラスカは広いから、アメリカダンジョンじゃなくアラスカダンジョンと名づけられた。15年前だ。
この場所は奇跡的に人が居住していない地域で、世界はこのダンジョンを管理維持して、いわゆる新たなダンジョンを発生させないため共存するという作戦を取ることになった。
読んで下さり、ありがとうございます。




