結果発表
引越しで3月2日までネットつながらなくて書けません
たびたび申し訳ございません。
テザリングがこんなに使えないとは・・・
モモ先生が満面の笑みで大会メンバーを発表していく。
「まずは一抜けのみなさんで~すっ! 一人目は―――」
NO,1 神城葵。 クラス:蹂躙屋
俺の相棒で、容姿は日本人形のような小柄のおかっぱさん。いつも無表情の三白眼が特徴的な美少女で、メインウエポンは自身の背丈を優に超える巨大ハンマー。
そのハンマーをいとも簡単にブン回し、餌食となった低階層のモンスターなどは一撃でぺらっぺらとなり、悲し気に風になびくのが定番である。
レベルだけでは説明の出来ない怪力で敵を蹂躙する彼女は、クラスでは密かに《撲殺天使》として恐れられていた。
ちなみに今回の模擬戦では、ハリセンで人間を殺傷出来る事を証明し、クラス最強の地位を欲しいままにする彼女である。
彼女の前で胸の話題は死を招くので注意が必要だ。
NO,2 神楽耶ジュリエッタ。 クラス:固定砲台
固定砲台とあだ名される彼女は、近接戦闘が苦手な極めて純粋な魔導士である。
溜息が出るくらいに完璧な美貌と北アフリカの血を引く肌の色は、オリエンタルな美女という表現がピタリと当てはまる。
どんな魔法を行使するにも火が出てしまうため、汎用性は極めて低いが、その一撃の強烈さはクラス―――いや、同世代では随一の破壊力を誇るだろう。
日本に来てからまだ日が浅いため、日本語が滅茶苦茶でまるで何を言っているかわからないのが玉に瑕である。
NO,3 弦月奏。 クラス:打撃闘士
日本の英雄。弦月巌の実の娘である彼女は、当然のようにストライカー。
いつも硬くてボリュームのある髪をポニーテールにして、勝気に笑う彼女の周りには多くの人が集まり、癖の強い冒険科女子の中でも中心的な位置にいる人物だ。
話す言葉はまるっきり男。一人称が『オレ』という極め付けの男女だが、実は男性恐怖症で相手に強く出られると委縮してしまうという残念な一面を持ち合わせている。
言動が残念な反面、戦闘においては多彩な打撃技を使い分け、的確に相手を削るというクレバーなファイターである。
NO,4 田嶋薫子。 クラス:不明
その技術、特性の一切が不明。
絹に墨を溶かし込んだような美麗な髪を腰まで垂らし、長すぎる前髪で表情のほとんどが読めない彼女のあだ名は『貞子』
席は俺の隣だが、病欠を繰り返すせいであまり印象には残っていない。
病欠明けに登校したと思ったら、顔に包帯を巻いていたり本当に病欠なのか疑わしい謎の女の子。
パンチ力のある他のクラスメイトを抑えて無傷で勝ち上がったあたり、その実力は本物なのだろう。クリスティナ先生が彼女の戦闘技術に目を剝いていたのは紛れもない事実だ。
「次に、2巡目を勝ち抜いた4名です~」
NO,5 東雲雄二。 クラス:指揮官
改造が当たり前の制服をカッチリと着こなし、火の光を反射するメガネを押し上げる姿はまさに知的なイケメン。 一点突破のキワモノ揃いの我がクラスで、数少ないバランサーである。
確かに彼は強いが、個人の戦闘力だけに着目するのであれば、彼より強いクラスメイトは他にもいるだろう。しかし、東雲の強さの本質はそこではない。
彼の言葉には、なんとなく従わなくてはならない気にさせる強制力が宿っていて、唯我独尊を地で行く葵さんですら東雲の言う事には耳を傾ける。
個人戦闘はさることながら、なによりチーム戦でこそ彼の存在は光り輝く。ダンジョン攻略をパーティ単位で行う以上、東雲のような存在はチームに不可欠だ。
NO,6 西郷寺カノン。 クラス:汎用魔導士
イギリス人の血が入っている彼女は、絵に描いたような金髪碧眼の美女で、誰もが振り向く美貌の持ち主である。
完璧な角度でもって縦にツイストした髪の毛は、古き良き時代の少女漫画界を席巻した『金髪ドリル』そのもの。右手を口元に当てて高笑いでもしようものなら、誰から見ても立派な悪役令嬢だ。
生まれながらのセブンセンシズ保持者である彼女は広く浅くを地で行く魔導士だ。そう聞くとあまり良いイメージは沸かないかもしれないが、『汎用性』という言葉の偉大さは誰もが知っているだろう。
状況に応じて魔法を使い分け、時には迫撃すらこなす天才肌。火力こそ神楽耶ジュリエッタに劣るものの、あらゆる場面に対応可能な魔導士と聞けば、これほど頼りになる人物もそうはいない。
総合力の高い者がダンジョン最前線を攻略をしている事実を鑑みるに、高い将来性とポテンシャルを秘めた魔導士である。
NO,7 尼子屋亮平。 クラス:隠密
線が細く小柄で、遠目で見ると女の子にも見える彼は、実は裡に激情を秘めた熱血漢だ。
特技は隠密行動、索敵、奇襲であり、常に相手の意表を突いて戦闘をコントロールする様は、さながら影の支配者といったところか。
武器は右にナイフ、左にナイフ。
武装としては貧弱この上なくとも、接近を許した段階で喉元に刃物を突き付けられる覚悟をしなくてはならない。パーティに一人いると、それだけでぐっとチームの安定感が増す。そんな存在だ。
知略と戦略眼に優れ、常に大局的視点から物事を組み立てる彼は、俺が絶対に敵に回したくない人物の一人でもある。
ちなみにモテる。それはもうすんごくモテる。羨ましい。
NO,8 千田まさよし クラス:HENTAI
些細な単語で興奮し、いつでもどこでも誰ともかまわずに頂を昇り詰めようとする姿勢は、むしろ悟りの境地にすら達していると囁かれている。
最近は、地面との同化に心血を注ぎ、わざと気配を曝しては全力で踏まれる事に喜びを見出している生粋の変態。BL、SM、801、鬼畜、炉利、書田、全て彼の前では平等だ。
だが強い。なぜかわからないがかなり強い。少なくとも俺が千田君に勝った事は一度も無い。徒手空拳であそこまでやるのだから、本気を出せば相当なものなのだろう。
武器は知らん。スタイルも知らん。正直わからん。全くわからん。謎多き愛の男だ。
「次は3巡目の勝者のみなさんっ ここまでがレギュラーですよ~っ!」
NO,9 多々羅ナナ。 クラス:ファンタジスタ
胡散臭い金髪を盛りに盛り、ウソ臭いこげ茶色の肌を露出しまくる。耳には無数のピアスの穴、顔には絶滅したはずのヤマンバメイク。
脳みそまで紫外線にやられたクラス3馬鹿の一人。アイドル冒険者志望のアホギャル。それが多々羅だ。
おそらくは相当な美少女だと推測されるが、ブードゥー教の神官みたいなメイクのせいでまるでわからない。
見た目も言動もダメダメの彼女だが、いざ戦闘となればこれほど頼れるヤツはそうはいない。
可変式武装、迅雷βを自由自在に操り、迫撃、狙撃、何でもアリで、常に敵が嫌がる事を率先して行うという、ストイックかつ冷徹な一面を持っている
頭の悪さを天性の勘で補い、駆け引きなんかには圧倒的な強さを見せ、勝負所には必ず顔を出すという、凄いんだか残念なんだか評価に困る奴だ。
NO,10 旨鹿龍之介。クラス:武装騎兵
ぎっしりと筋肉が詰まった体躯、健康的に日焼けした肌と短髪ツンツン頭が好感触な、男くさいイケメン。
愛情深い肝っ玉母ちゃんに肉体言語で育てられたせいか、母ちゃんの事ばかり考えているマザコンである。8人兄弟の長男で、貧乏な家の助けになりたいと冒険者を志し、家族のために頑張る努力型の戦士。
戦闘は一振りの剣を携え堅実に戦うタイプで、魔導組や支援組の護衛に高い適正を示している。目立ちはしないが、仲間内からの信頼は厚い。
母ちゃんの教えを何より大事にし、曲がった事は大嫌いで裏表の無い性格。
誰に対しても、どんな状況でもはっきり『否』と言える心の強さは、バカ親戦からも明らかだ。本当の意味で尊敬に値する奴だ。
だがしかし、いかんせん普段の言動がアホ過ぎて、クラス3馬鹿に数えられている。
NO,11 比佐山郁美。クラス:突撃手
ボーイッシュなショートカットがよく似合う健康的な美少女。本当の意味でのスレンダー体型で、手足が長く、パッと見モデルさんだ。
運動神経だけで見れば、おそらく女子の中でずば抜けているであろう彼女は、常に戦線を見据えて舌なめずりするバトルジャンキーでもある。バカ親戦で見せた度胸と思い切りの良さは生まれもってのモノだろう。
短槍ただ一本を携え、最も危険な一番槍に躊躇いの無い突撃兵。今まで活躍の機会こそあまりないが、彼女は強い。
ちなみに、最近は、もともといじめていた尼子屋が気になって仕方がないらしく、今日もお手製の愛妻弁当を尼子屋に押し付けていた。意外と家事スキルの高いツンデレさんである。
「レギュラー枠、最後の一人は――――」
NO,12 佐々木一輝。 クラス:侍
白に近い金髪、無数のピアスにナックルのような指輪群。
制服の前ボタンは全開放で、セクシー器官という名の内燃装置を維持するために、無駄に肌を晒すチャラ男。
クラス3馬鹿の一人。イケメンだが言動が残念過ぎるセクシーサムライ。それが佐々木だ。
普段は女の子の尻を追いかける事に全てを掛けているくせに、俺との模擬戦で見せた戦闘能力は本物で、おそらくは葵と同等かそれ以上。
武器はまさかのサムライソード。本人の外見と比べると眩暈がするが、正真正銘の使い手だ。
この時点でお分かりと思うが、俺は佐々木に負けた。
ヤツの居合を搔い潜ってナイフで切りかかったところ、何と言うか…… 当たり前みたいに鞘で迎撃された。
もっと具体的に言うと、小手を食らってナイフを落とし、面を食らって気絶した。
後で聞くと、おサムライさんにとっては鞘も立派な武器なんだと。そんなん知るか。
あんだけ盛り上げといてすんませんでした。
しかし3回連続1回戦敗退である。情けなさ過ぎて涙も出ないが、正直全部相手が悪い。そう思う。思いたい。
「はい、今呼んだ12名のレギュラーと、虎穴さん、小森さん、一之瀬君が補欠としてクラス代表が決まりました~~! ぱちぱちぱち~~~ッ!!!」
という事で何とか次のトーナメントで勝ち上がり、補欠に滑り込むことが出来たものの、葵さんのジト目が肌にチクチク刺さる。俺的には正直こんなもんだと思うのだが、俺の相方は厳しいのだ。
ふと右を見ると
「補欠ですけどっ 頑張りますっ!!」
小森ちゃんが鼻の穴を膨らませ、両こぶしを胸の前で握りしめていた。
もちろんおつぱいが凄い事になっているのは観測しています。
「……ミナト」
「夢です」
男の夢だと言い切る事で、禍々しいオーラを纏った葵さんを躱す。
葵さんから顔を逸らして左を見ると
「虎穴は頑張ってみんなをサポートするの」
虎穴さんもなんだか張り切っていた。
そもそも支援のスペシャリスト、困ったときの虎穴さんは性格的にもサポートが好きらしい。
小森ちゃんと同じように胸の前でこぶしを握り締めているが、乙パイ様は控えめなご様子だった。
「…………ミナト」
「やってません」
私はやってないと断言する事で、ハンマーに手を伸ばした葵さんを牽制する。
そろそろヤバい感じだったので、俺は視線をモモ先生に戻す。
ほんわかロリロリしい幼女様だが、葵よりは……
「……………………ミナト」
「すみませんでした」
少しの迷いも無く謝罪。コレ大事。
深く大きく頷いていると、葵さんが俺の肩に手を掛けた。葵さんホントすんません。勘弁してください。
「そしてなんとっ! 先生頑張って練習試合を組んでみましたッ! 凄いでしょっ! お相手は―――」
えっへんと胸を張る幼女。
すでにダラけきった空気の中、油断していた俺たち。
モモ先生は満面の笑みで特大の爆弾を落としたのだ。
「あの武戦高専でーすっ!!」




