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もと神さま、新世界で気ままに2ndライフを無双する。  作者: 可燃物


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神さま、演じる。

ご覧頂きありがとうございます。


誤字報告いつもありがとうございます!

修正適応させて頂きましたm(_ _)m


魔王めいた行動を思い浮かべようとすると、なんか「フハハハ」言いながら悪逆の限りを尽くすイメージなんだよな。


ワザと幼子の前で母親を虫の息にさせて「あなただけでも逃げなさい」って言わせたり、中途半端に街を壊滅させて生き残った人がやがて勇者になって討伐されたりするんでしょ?


ビジュアルで言うなら、三つ目の目がおデコにあったり、背中から追加で腕が生えていたり??

ついでに言うと、総じて黒い服装のイメージである。



立場としては、人間と敵対をしている勢力の総大将で、世界征服をしようとしていたり、平和を脅かそうとしていたりする感じかな???



……そう考えると、この世界の魔王って燼霊(じんれい)のトップにいる(アキ)なんじゃなかろうか。



イヤ、それはないか。


燼霊(じんれい)ではなく魔族という呼び名になっていたとしても、大々的に奴等による被害だと世間に知られているような事件は、大昔の三英雄の物語しかない。



あとはカノンが人知れず闇に葬っているから、燼霊(じんれい)の存在は世の人に忘れ去られている。


どれだけ甚大な被害をもたらしたかなんて、語り継がれていないもの。



魔王は三英雄と敵対した、俺以外にはいないか。



ただ、三英雄の物語は何百年と経過する中で、地球であった出来事と、この世界で燼霊(じんれい)と精霊達が戦った時の事、カノンとその両親の功績とが結構ゴチャ混ぜになってしまっている。



ソレを考えると、中には燼霊(じんれい)が魔王そのモノ、もしくはその眷属であると認識しているような人も、中にはいるかもしれない。



精霊や神を信仰する人が増えると、彼等の力が増すように、魔王を恐れる人が増えると、燼霊(じんれい)サイドの力が増すとか言ったらどうしよう。



始めたばかりだと言うのに、この活動を自粛する必要が、今後出てくるかもしれない。






そう考えると、その説が事実か否か、今のうちに確かめておくべきだろう。



粉媒楢(クォルクス)化から回復し意識が戻った村人の中には、悲鳴を上げながら錯乱している人もいる。


これ以上精神的なダメージを負わせないためにも、俺の姿を確認させたらサッサとカノンの所へ送ろうと思っていたのだが……



もう少しこの場に残された村人達には、俺のパフォーマンスに付き合って貰わねば。



死ぬ所だった命を拾って貰ったのだし、ちょっとくらいトラウマを植え付けられても大丈夫だよね!


なんなら後日闇の精霊(テネブラエ)の力を借りて、精神干渉による該当箇所の記憶忘却の処置をしても良いのだし。



今のうちに確認しておかないと、俺の計画をお蔵入りさせなければならないのかもしれないでしょう?



散々恐怖を煽って、魔王を恐れさせ、その間に 粉媒楢(クォルクス)の攻撃が激化するか試したい。


あとは落ち着いた頃に、カノンに俺が村に着いた前後で 粉媒楢(クォルクス)及び燼霊(じんれい)の力が増したと感じたか否かを確認したい。






人間、というか動物は基本的に火を怖がる。


喜ぶのなんて、余程屈折した火炎性愛(パイロフィリア)のような性癖の持ち主か、五歳前後の子供くらいなものだ。



つまりサラサラ止めどなく落ちてくる土砂に徐々に飲み込まれるよりも、身体を貫かんばかりの勢いで迫ってくる木の枝よりも、人は炎にこそ恐怖する。



紅曜(こうよう)の力を借りれば、酸素の消費を抑えながら火の玉は燃え続けられる。



理屈は分からん。


霊力(不思議エネルギー)による作用のひとつなのだろう。



霊力を注げば注ぐ程、炎は大きく燃え上がる。


なんなら炎色反応のように色を操る事もお手の物だ。



興奮色の赤、鎮静色の青のように、人には本能的に目に映る色によって、対象物の受ける印象を変える。



見る者を不安にさせ恐怖させる黒色と紫色、警戒色の赤へと不規則に色を変えながら、炎の大きさも不安定に揺らめかせて不安感を煽る。



狐火のように宙を踊りながら明滅する炎に、目論見通り、村人は風の球体の中で為す術もなく怯えている。


近付けたら失神してしまった人もいた。




大の大人が失禁して気を失うとか、非常に不本意だろうなぁ……


実害は無いし、触れる事も無いのだから、ココまでビビるとは思わなかった。

ゴメンよ。



ひっきりなしに襲ってくる木の枝を薙いで砕いて撒き散らし、火で燃やし火球を生増やし、時折風を起こして巻き上げながら、その風を利用し何人分かの球体を混乱に乗じてカノンの元へと送り付ける。



傷を負うような事は無くても、たかが色付きの火だけでアレだけビビってくれるのだ。



眼前でそんな光景を見せられたら、安全圏に辿り着けたら、魔王にしか見えない人物に酷く怖い思いをさせられたとして、周囲の人々に後世まで語り継いでくれる事だろう。



襲ってくる木から守っているように見えないようにするのが、なかなか難しいのが困り所だ。



燼霊(じんれい)が操って俺を攻撃して来ているのなら、カノンは何をやっているのだろう。


村民を避難させる事に手一杯で、攻撃を仕掛けられないでいるのだろうか。



とうに浅葱(あさぎ)稜霓(ろうげつ)も彼の元へと着いているはずなのだが。






粉媒楢(クォルクス)とヒトとが混ざった気持ちの悪い気配がアチコチに点在しているせいで、気配探知に集中出来ない。



だからと言って、視覚からの情報を遮断しようと目を閉じて動きを止めれば、迫り来る枝に一網打尽にされてしまう。



イヤ、防護壁があるからケガをする事は無いのだけれど。


まだ村人を全員カノンの所に送れていないから、明らさまに枝と俺が敵対関係だと分かるような状況には、したくないんだよね。



さりげなく枝の軌道を逸らしたり、直撃しそうなものは風の球体に当たってもさほど衝撃がいかないように威力を削いだりしているけれど、そんな気遣いを村人達は知らないワケで。


知られたら俺の謀略が水の泡になるから気付かないで欲しいのもま事実なんだけど。



そうやって気遣いながら戦うのって、実は結構大変なんだという事を学んだ。


簡単に立案したけれど、‘’魔王の復活による世界混沌の危機‘’を民衆の前で演出するのは、なかなかに骨が折れるかもしれない。


マッチポンプというのは、存外難しいんだなぁ。



だからと言って、次元の裂け目を意図的に作って、ワザと燼霊(じんれい)をシャンバラに招き入れ、人類を危険に晒すのは、リスクが大き過ぎる。


ヤツ等の力は精霊と同等の存在なんだもの。



大抵のヒトは太刀打ち出来ず、死人が山と積み上がる事になる。



モチロン俺は「スキル」でも時の精霊(クロノス)の力を借りるでもして、そういう人達を死ななかった事には出来るよ。


だがそんな簡単に自然の摂理を捻じ曲げるような事は、しちゃならんでしょう。



散々やって来ているのに、何を今更とも思うけど。


一応魂が輪廻に還っていないヒトに限っているのだから良いじゃない!



ちょっと強力な回復薬や治癒術をかけたようなものだよ、きっと。






保護した村人で、まだカノンの元へと送り届けられていない人数も、あと少しだ。


散らばった木の破片は方々に積み重なり、黒い炎が様々な所から立ち上って周囲を怪しく照らしている。



いい加減村人をこの場に留めて置くための演出が、ネタ切れを起こしている。


颯茉(そうま)にくれぐれも、くれぐれも間違っても当たらないようにと操作をお願いして、直接俺が風の球体に襲い掛かるパフォーマンスもしてしまった。


遠隔から攻撃を当てるフリをして、その勢いを使ってカノンに届けるような事もしてしまっている。



……なのに瑞基がまだ、目覚めない。



セリアと瑞基の二人だけを残すと不自然かと思って、送るペースを個別対応にしてゆっくりにしているのだけれど……


いつになったら完治して復活するんだ、この眠り姫は!?



いっその事、保護した村人を全員気絶させてしまおうか……



そんな事を考えていたら、ミシミシッとどこからともなく、何かが軋む音が聞こえて来た。


枝や蔓が襲って来る時の、鞭がしなるような音とはまた違う。



どこからだ?

気配察知には、特に新たな気配は引っ掛からない。


生き物の類では無さそうだ。



探るために遠くの方からコチラに向かってくる枝を燃やし尽くして、周囲を見渡す。


かなり大きな音なんだけど……壁が崩壊する気配は無い。

なら、何が……?



風の球体によって声は届かないが、セリアの表情が原因を突き止めたらしく、大きく変わった。


視線の先を辿れば、土砂による重みのせいだろう。



今まさに、中央にそびえ立つ濾過装置が崩壊し、大量の水が下にいる俺達目掛けて襲いかかって来た!


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