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もと神さま、新世界で気ままに2ndライフを無双する。  作者: 可燃物


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神さま、邂逅する。

いつもご覧頂きありがとうございます。


祝一〇〇話です!

書き続けられているのは、ひとえに読んで下さる方がいるおかげです!!

大感謝です!!!


とんでもねぇ誤字の報告をいつもして下さる方がいらっしゃるお陰でもあります。

ホント、いつもスミマセン……( ̄▽ ̄;)

ありがとうございますm(_ _)m


「付与の性質の調べ方?」



この辺で獲れる魔物で言うなら、角骸鯨(ポーコゥル)の角の先端に麻痺、根元に気配探知、尾ビレに風属性効果上昇が。


稀に見る二本角の場合は、付与の効果が跳ね上がる。



海魔驢(ザロプス)の頭蓋に演算能力向上、暗褐色の毛皮は隠密効果、灰褐色の毛皮には温熱効果が含まれている。



等々……


カノンに教わった内容や、鑑定眼で見えた内容をペラペラと喋っていたら、ハジメに「そういう付与の内容はどうやって調べるのですか?」と聞かれた。


ごもっともな指摘である。



付与は俺がこの世界の常識すらスッカラカンの時期に習った事だった。


なので疑問に思った事があっても、まずは覚える事が先決だとペイっと放り投げていた。



なにせいつカノンの気が変わって、放り出されるのかも分からなかったような状況だったのだ。



保護された時は、彼の親と俺が友人関係にあったなんて事実を、お互いに知らなかった。


全くの見ず知らずの他人、しかも酷いケガをして波打ち際を漂っていたような様相をしていたのだ。


関わりを持ちたくないと思うのが普通だろう。



だから少しでも情報を得ておきたいと思っていた。



その時放り捨てたモノは、状況が落ち着いてからも特に拾おうとはせず、そこら辺に打ち捨てられたままだ。


そのためカノンにそういうものだ、と教わったので、どうやって調べたのか、間違いは無いのかなんて、今日まで聞いた事が無かったな。



なにせ俺の場合は、鑑定眼を通して見れば分かるから。


カノンが手ずから説明し、実践してくれた数々の事の中で、追記しなければならないような事は、全て鑑定眼が教えてくれた。



しかし他の人は、そんなものを持っていない。


何が正解なのか、その答えを知るためには、調べなければならない。

データを収集しなければいけない。



何かしら手段や方法があって、ソレを実行しなければ知識を得る事が出来ないと考えるのは至極当然の事だ。






俺はその答えを持っていないので、向けられた視線をそのままカノンへと送る。


「木や布のような一定品質の物を素体に使って、手当り次第実験するしかない」


まさかの脳筋的解決方法だった。



一応今まで積み上げてきた魔物の傾向から、「こうじゃないのかな?」とアタリはつけるようだけれど。


そのデータを集めるために、どれだけの時間を使ったのだろうか。


長生きな地球人(エルフ)だからこそ出来る、贅沢な時間の使い方だ。



そうなると、カノン程鑑定眼を有用に使える人って、なかなかいないのかもしれないな。



便利だから何かしらの方法で普及させたいと思っていたけれど、悪用されてもいけないし、広めない方が良いのかも。


イヤ、スリーサイズとかね、そういう事も視ようと思えば、本人に許可を得ずとも情報として視えてしまうからさ。



何より彼の弛まぬ努力によって積まれて来たのは、集積データだけではない。


その精度の高い実験結果への‘’信頼‘’というものは、一朝一夕でどうこう出来るものではないからね。



鑑定眼に書かれている事が本当なのか、試さずにはいられない知的好奇心もあるし、彼が間違いないと確信したタイミングで、アレコレ魔物素材の付与に関するデータを一冊にまとめても良いかもしれないね。



カノンなら鑑定眼に書いていないような、しかし利便性の高いモノを生み出せる、ヒトの生活に密着した視点で物事を見られる。


俺なんかは地球の知識に寄ってしまいがちになるから、枠にハマり過ぎてしまうんだよね。



将来的にこうしたい、あぁしたいと、長年磨き上げてきた観察力によって、独自性のある道具を生み出してくれそうだ。



俺が説明した角骸鯨(ポーコゥル)とかの付与効果には、鑑定眼で見たものも一部混ざっている。


だが場合によっては、再現出来ない事もあるのだ。



付与素材からその性質を抜き取るための霊力が足りなかったり、付与をする素体との相性が悪くて弾かれてしまったり。


そういう実験を経て、どのような条件下では可能なのか、また具体的な失敗例も、万人に開示するなら同時に報告をしなければならない。



出来る。

その結果だけ知っていても、意味が無いんだよね。



鑑定眼に表示されるデータは、あくまで結論しか書かれていないんだもの。



ヤレヤレと思いながら、起動しっぱなしの鑑定眼で目の前の海牛鰭(カプティウィタス)を見れば、鑑定眼の項目が増えていた。


《付与》と書かれた部分に意識を集中させれば、付与をする際の具体的な手順・必要な霊力量の下限・失敗しやすい組み合わせの例等々が、ズラッと表示された。



……闇の精霊(テネブラエ)って、案外負けず嫌いな所があったりするのだろうか。






追加で切り取った肉と、武器に使える部分の骨を切り出し、組み立て式のソリに乗せてラクサリス村へと向かう。


今更入村禁止とか言われなくて良かった。



……そう思っていたのに、行先が俺が創った小屋だった。



運ぶの手伝わせて、期待させておきながらこんな仕打ちってある!?


「いやいや、勘違いなさんな。

 村の入口が、この小屋のすぐ裏なんだよ」



ジットリと非難の眼差しを向けたら、オッサンの一人が慌てて弁明をした。


手招きされるまま、グルリと小屋の後ろに回る。


「ここに出入口があるんだが、分かるか?」



オプスクリス開拓村と同様、認識阻害の術式が刻まれている短距離用転移方陣があるのだろう。



俺には認識出来ないが、そういうものを見慣れているカノンは、朧気ながら見えているらしい。


目を細めた後に、そのタレた目を開いて合点がいったように一つ、頷いた。



俺はまだ分かっていないのに、アハ体験している所を目撃してしまうと、ちょっとイラッとするな。



未熟な自分に腹が立つのだ。

悔しいが、俺ではまだこの領域に達せないんだもんな。



自分の不甲斐なさに舌打ちをしながら、カノンにどの辺に注目をすれば良いのか、コツも含めて教えて貰う。



霊力の揺らぎを感じ取るまでは出来るので、ソコから違和感が特に強いと感じる所に集中するよう言われた。


その後認識阻害の打ち消し印を空中に霊力で描く。


印の種類が合ってさえいれば見えるようになる。



特に俺の場合は霊力量が多いし、オプスクリス開拓村で転移方陣を見ている。


すぐに見れるとカノンが言ったように、確かに荒く掛けられたモザイクが、徐々に解像度をあげたかのように輪郭を明確にしていく。



「あれ?

 オプスクリスのと少し違うんだ??」


「そうだな。

 やはりこちらの方が古い分、術式が大雑把だな。

 何度か刻み直した時に、削れたのだろう」



あぁ、意味を分からずに模様を上からなぞっただけだから、細かい部分が改変されてしまったのか。


なのに効果が薄れないのが凄い。



まぁ、そのカラクリを俺は知っているけれど。



術式が描かれているこの台座は、瑞基が作ったのだろう。


そうなると、コッソリ彼女に助力していた琥珀(こはく)の力も宿っている。

彼女の意図を察して、台座そのものに何かしらの術が施してあるんだろうなぁ。



なにせ親バカだから。

将来的に彼女の瑕疵になりそうな事は、先回りして排除していそう。


事実、この表面に刻まれている術式では、認識阻害の効果を得られるとは思えない。



「このままにしとく?

 刻み直す??」


「この村の村長と話してからだろう」



「なんかあったかぁ?」


台座をマジマジ見ながら話していると、オッサンの一人が会話に入り込んできた。



台座の転移方陣が経年劣化している事を話せば、「チャチャッと出来るならやっちゃって」とあっさり言われてしまった。


オッサンにそんな権限無いだろうとツッコめば、「俺村長だもん」とサラッと言われた。



なん……だと……

最初に言ってよ。


せめて村長の前ではお澄ましして、精霊の御使いっぽく振舞おうと思ってたのに。



まぁ、上辺を取り繕う必要が無くなったから、楽で良いけれど。






「っ……アーク様ぁ〜っ!」


「ぅどわっ!」


術式を刻み直して、動作確認も兼ねて先に転移方陣を起動したら、地下に移動した途端、猛烈なタックルを食らった。



体幹を鍛えてて良かった。

女性に押し倒されるとか、不名誉にも程がある。



俺よりも先にカノンが転移していたのに、真正面から体当たりをされたと言う事は、コイツ、避けやがったな。


なんてヤツだ。



「……何で、お前等がココにいんの?」



俺にイノシシの如く突進をして来た、ここに居るはずのない女性――瑞基を剥がしながら、カノンの横にいるセリアに、問いかけた。


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