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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第二十九章:第一回全国顔寄せ大喜利大会

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第一回全国顔寄せ大喜利大会、終了

 時刻はもう午後六時を過ぎている。

 日本中、いや世界中が注目している第一回全国顔寄せ大喜利大会が、終了の時を迎えた。


『全国から百人の大喜利武者達が集い、その頂点を争った大会が今、終了致しました!

 結果はすでに出ておりますが、結果発表並びに表彰式の準備がございます。

 その間に、何と……』


「「「「「きゃぁぁぁーーー!!」」」」」


 会場の特大スピーカーから流れる伊地藤(いちふじ)玲夢(れむ)の声をも掻き消すほどの大歓声が巻き上がる。

 司会の玲夢と解説兼大会主催の町村(まちむら)浪漫(ロマン)が映し出されているディスプレイ以上に注目を集めている伊吹(いぶき)親王殿下が、貴賓席から立ち上がったからだ。

 護衛に先導されて、近くの観客達に手を振りつつゆっくりと移動して行く。


「ライブよ、ライブだわ!!」

慈音(じおん)様ぁーーー!!」

「あ、バンドメンバーがステージに集まってる!!」

「モヤが掛かってて見にくいわねぇ」

「あれ? 四人いらっしゃらない……!?」


 会場中央の特設ステージには、すでにマイクスタンドの前に立つ慈音、ギターを抱えているアリス、ベースを弾いている真子(まこ)、ドラムの前で座り位置を調整している凛子(りんこ)の四人らしき人物が揃っている。

 ただし、大量のスモークが焚かれて様々な角度からスポットライトを当てられているので、その容姿を正確に観察する事が出来ない。


『横浜ぁーーー!!』


「「「「「きゃぁぁぁーーー!!」」」」」


「え、何で!? まだ殿下はあちらにいらっしゃるのに……」


 スピーカーから聞こえて来た声は間違いなく慈音のものであり、今現在この会場に伊吹親王殿下と慈音が同時に存在している事になる。


「慈音様は殿下じゃなかったの!?」

「何を言っているの? 当たり前でしょう?」

「殿下も慈音様も副社長もみぃんないらっしゃるのよ」

(おさむ)様も(あきら)様も英知(えいじ)様も翔太(しょうた)様もいらっしゃるわ」

「幸せな世界ね」


『ライブを始める前に、皆さんに注意してほしい事があります。

 それは、双眼鏡やオペラグラスを使用しないでほしいという事です。

 ライブの演出上、どうしてもライトを使用します。バンドメンバーが浴びる照明とは別に、演出上で会場を彩る為の様々なライトを使用します。

 レンズ越しにライトの照射を浴びてしまうと、眼球に計り知れない負担が掛かる恐れがあり、最悪の場合は失明する可能性もあります。

 ですので、双眼鏡やオペラグラスを使わず、肉眼でご観覧頂くか、もしくは会場内のディスプレイをご覧頂きたいです。

 これは決して俺の素顔が見られると恥ずかしいだとか、誰かに似ているのがバレちゃうだとか、そういった理由でお願いしている訳ではありません!

 あくまで俺達は皆の目の事を思って注意喚起しているだけです!!』


 慈音が観客達に語り掛ける事で、双眼鏡やオペラグラスを使用していた者らがいそいそと片付け始める。


「でんかぁーーー!」


 中央ステージにほど近い、未就学児が楽しめる区画から、幼女の声が上がる。


『殿下じゃないよ慈音だよー、でもありがとうねー!』


 幼女の方向へと手を振る慈音、らしきシルエット。


『えーっと、小さな淑女もお越しなので、もう一つ大事なお知らせをしておきますね。

 今から会場のどこにいても聞こえるよう、大音量で音楽が流されるんですが、今のような小さな淑女達はあまりにも大きな音過ぎて、びっくりしてしまうかも知れません。

 そこで、小さな淑女達の耳を守る為の防音耳当て、イヤーマフを貸し出ししております。

 イヤーマフをしていても完全に音を遮断する訳ではないので、ライブは問題なくお楽しみ頂けるはずです。

 気になる親御さんは、今のうちに近くの係員にお声掛け下さい。

 ちなみに、どれくらいの音が流れるのか試しに演奏してもらいましょうか。

 ベース、真子!』


ベンベベベンベベンベンベン♪


『ドラム、凛子!』


ジャンジャンジャダンダダンカンチンガシャン♪


『ギター、アリス!』


キュインキュインウィーーーンズリュリュラーーーン♪


『はいオッケー!

 こんな感じですので、遠慮なくイヤーマフをお使い下さいね。

 小さな淑女の耳元にイヤーマフが届くまで、もう少しお話を。

 先ほどの双眼鏡やオペラグラス使用についての注意喚起ですが、ライブ関係者が構えている写真撮影用カメラや動画撮影用カメラについては例外ですからね。

 関係者だと分かりやすいように腕章をしているはずなので、お間違えのないようにお願いします。

 まぁ会場入場時に手荷物検査でカメラを持ち込んでないか確認させてもらっているので、一般の観客の方がカメラを構えている事はないはずですが』


 慈音自らがライブの前説をしている間に、大喜利大会本戦に出場していた大喜利大会総勢百名が、中央ステージ最前列の席への着席が完了した。

 最終決戦に出場した二十名には、最前列中央のより良い席が宛がわれている。


『あ、そうそう、あともう一つだけ。

 今日の俺らのライブはあくまでおまけなので、アンコールの予定はありません』


「「「「「え~~~~~!?」」」」」


『はい、良い反応を頂きありがとうございます!

 でもね、今回は大喜利大会を戦い抜いた百名の大喜利武者達が主役なので、そこはご了承願います。

 大喜利武者達の健闘を称え、拍手ぅー!!』


パチパチパチパチパチ♪


 会場中から送られる拍手、そして慈音が目の前にいる感動で、大喜利武者達が涙を流す。

 大喜利武者達を称える拍手はいつしか、同じ拍子を刻んでさらに大きなものと変化していく。


パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!!


 それはまるで、通常の月明かりの使者のライブ、そのアンコール時のような拍手のようで、会場中が皆、バンドメンバーによる演奏が始まるのを今か今かと待ちわびている。


 照明が一斉に落ちて、観客達が息を呑む音が木霊した直後、凛子によるドラムが打ち鳴らされた。


『行くぞ横浜ぁーーー!!』


「「「「「うぉおおおーーー!!」」」」」

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