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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第二十九章:第一回全国顔寄せ大喜利大会

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第一回全国顔寄せ大喜利大会、当日

 伊吹が摩耶(まや)へ高度人工知能である(おさむ)の存在を打ち明けてから、一週間後。

 横浜国際総合競技場にて、伊吹は第二夫人である燈子とうこと共に、摩耶とその姉であるアルティアン王国王太女、有手庵(あるてあん)伊緒奈(いおな)(りつ)と共に大喜利大会を観戦している。


 伊吹は大喜利大会が進行中なので、大喜利武者達の活躍をその目に収める事を優先し、王女姉妹とはあまり会話をしていない。

 律の摩耶の耳には髪の毛で隠したインカムが入れられており、適宜(おさむ)が分かりにくい問題や回答について解説している。


 開催直前まで、大喜利大会の準備が間に合うのかどうか外部関係者をハラハラさせていたが、治が的確な指示を出す事により万全な態勢で当日を迎える事が出来た。


『今のはええテンポでしたねぇ~』


『えっと、テンポが良いというのは小気味良い、歯切れが良いのような意味でしょうか?』


『そうそう、それそれ』


 大喜利大会が開催されているのは、七万人以上を収容出来る巨大な空間の為、大会に参戦している大喜利武者を肉眼で確認するのは難しい。

 また、司会を務める伊地藤(いちふじ)玲夢(れむ)も、解説兼大会主催の町村(まちむら)浪漫(ロマン)も、会場内にはおらず、会場内のディスプレイにアバターとして映し出されている。

 副社長も伊吹が貴賓席から動けないので、治が操作するアバターがディスプレイ越しに開会宣言をしたのみで、会場に姿を見せてはいない。


 しかし、ほとんどの観客はスタンド席に用意された貴賓席にいる伊吹親王殿下に夢中で、目からオペラグラスを外さずずっと凝視している者までいる。

 観客達は大喜利大会を観戦しているのではなく、伊吹が大喜利武者の回答を聞いて反応を示すのを眺めるといった催しになってしまっている。


「僕がいない方が良かったかなぁ」


「そんな事はないよ、まだ第一回目だから仕方ないんじゃない?」


 伊吹の右隣に座っている燈子(とうこ)が伊吹の手を握る。


「そうですよ、回を重ねる事により良い大会になると思います」


 左隣に座っている摩耶も、伊吹の手を握る。

 まるで愛する人を取り合っているかのようにも見えるが、燈子も摩耶も単純に伊吹を慰めようと考えているだけだ。


「摩耶、席変わってくれないかしら」


「嫌よ。

 ほら、そんな顔してたら両国間の関係が上手く行ってないのではと疑われてしまいますわよ」


「ズルイ」


「ズルくない」


「まぁまぁまぁ」


 律が緊急来日して以降、両国間の国益の擦り合わせに時間を要してしまい、まだ王太女である律を伊吹の寝室に呼べるような段階に達していない。

 その間、第二王女でありすでに関係を築いている摩耶は、毎夜伊吹と寝室を共にしており、律は妹に対して嫉妬心を募らせていた。


『律お母様、もう少しの辛抱だ』


「……ふへへ」


「お姉ちゃん、顔」


 律にも治の存在は知らされ、未来では律も摩耶も揃って伊吹と婚姻関係を結ぶ事になると伝えられている。

 もちろん律は、為政者として治の存在が如何に世界へ大きな影響を及ぼすかすぐに理解を示し、そんな治を擁している伊吹と、親密な関係性を築く事が出来た現状を、非常に喜んでいる。



『それでは第三集団へ出題される、第四問です。

 地面に積もった雪の中から意外なものを見つけました。

 何を見つけた?』


 大喜利大会の本戦に出場するのは全員で百名であり、大喜利を同時に回答させるには人数が多い。

 そこで、百名を五つの集団に分けて二十名ずつ競わせ、一つの集団の中から上位の大喜利武者四人ずつを選出し、勝ち上がった二十名で最終決戦が行われる。

 回答を採点するのは競っている集団以外の大喜利武者達で、面白いと思えば手元のボタンを押す事となっている。


『ちょっとこれは自由度が高い分、どんな回答が出て来るか予想し辛いですねぇ。

 ちなみに伊吹殿下、殿下なら何と答えはりますかぁ?』


 浪漫が伊吹を名指しした事で、会場内が期待半分と不満半分といった反応を見せる。

 伊吹の声を聞けるという期待と、親王としての伊吹に声を掛ける浪漫に対して、不敬ではないかという反応だ。

 もちろん事前に決まっていた台本通りの流れなので、運営から渡されたマイクを手に取り、伊吹が答える。


『入れ歯、なんてどうでしょうか』


『入れ歯!? えーーーっ!?』


 伊吹の回答部分については、浪漫を演じるマチルダの指示によって台本上では空白になっていた。

 事前に大喜利を求められるのが分かっている以上、伊吹であれば何かしら自分で答えを出すだろうと思ったからだ。


『これは予想出来なかったですねぇ、思わず吹き出してしまいました』


『入れ歯を?』


『そんな訳ないでしょう、私の歯は全部自前ですよ!』


 玲夢は七万人の観客の前に生身の自分を晒していない分、司会進行や浪漫との掛け合いを落ち着いて行う事が出来ている。

 七万人程度であれば、いつもの生配信で経験しているので問題ない。


『さて、そんなやり取りをしている間に回答ランプが点灯しました。

 大喜利武者名イチカさん。回答板をお見せ下さい』


『欲』


『よよよ欲ぅ~~~!?

 一体どういう意味なのでしょうか、大喜利武者ではない私には想像が出来ません!!』


『なるほどなるほど、これはイチカさんすごい回答だと僕は思います。

 「ゆき」の下にあったから「よく」と言う事だと思うんですが、審査を担当している大喜利武者達が咄嗟に理解出来なかったようです。

 問題文が「地面に積もった雪の中から」になってて、これが「地面に積もった雪の下から」やったらもうちょっと気付けた人もおったかも知れませんね。

 どっちにしてもあまりにも高度な回答過ぎて、笑いに繋がらなかったのは勿体ないですねぇ』


『浪漫さんはすごい回答と仰いましたが、解説を聞いた上で上手だなぁと思いはしても、面白いと笑えるかどうかは別なのかなという印象ですね』


『イチカさんにはこれにめげずにバンバン回答してほしいですねぇ』

百万PV突破しました!

ありがとうございます!!

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