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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十四章 可愛いは世界を救う……のか?

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「じゃあ私が今回助けたとして、次に困難に遭遇したらどうする気ですか。できないです助けてくださいって言うだけですか。領主夫妻になろうってのに?」


「そ、それとこれは違うじゃありませんかぁ!」


「いや同じでしょ」


 努力もしないで困難に遭遇する度に誰か解決できる(・・・)人に泣きつくのか?

 でもその相手は解決できるけど、彼女たちのために動いてあげる義理があるのか?


 そして断られたら今みたいに『ずるい』とか『ひどい』って相手の良心に訴えかけるだけで後はさめざめ泣いて、『あの時助けてくれなかったから……』って全部人のせいにするのか? って話。


 それを突きつけるとまたタルタリーヤさんは泣くし、マシューさんはだんまりだし……。


「代替案とか努力の成果とか、そういうのを出さずに全部押しつけられても困ります。私よりもずっと年上でしょう? お二人とも」


「で、でもぉ……」


「でもなんですか」


「ひっ」


 おっとその反応は傷つくぞ?

 確かにちょーっとばかりきつい態度を取っている自覚はある。


 でもこればっかりはニコニコ笑って「はいはい」って聞いてあげていいないようではないのだ。

 少なくとも話を聞いて諭す程度には優しさが残っていると思ってもらいたいもんである。


「……皇女殿下は、皇女だから……」


(そっからか~~~~~~)


 確かにそう、私は皇女だ。

 でも皇女だからこその不自由はたくさんあるし、決められていることも多いし、父様と兄様たちが優しかったから良かったものの後ろ盾のない第七皇女の立場なんて本当にぎりぎりなんだけど……。


 隣でフォルティス様がすんごい怒っているのが肌で感じられてこっちまで怖いわ……。


「確かに私は皇女ですし、今でこそそれなりの権力をいただいていますがそれだって責務をこなしてこそです。婚姻だってこの年齢からもうすでにある程度整えられていて、その中で考えますし……国益とか、そういう諸々です。その上で、婚約者候補たちとより良い関係を築こうと努力しています」


「で、でも……」


「確かに公務やその他、私にはできない・足りない部分は多いですのでそれを大勢の人に助けてもらえる立場ですが、その分失敗した時の責任は大きいと自覚しています。あなたたちはどうですか」


「……」


 問いかければタルタリーヤさんまで黙ってしまった。

 ええいこの。


「そういう意味できちんと二人で話し合ってできることをしてから相談してください。それではエルヴェ、お客様がお帰りよ。お見送りして差し上げて」


 半ば追い出すような形だけど、十分説明責任は果たしたのでこれ以上何かを訴えるんならそれなりの努力を見せてほしいもんである。


 エルヴェが彼らを追い立てるように部屋から出してくれて、扉が閉まったところで思わず大きなため息が出てしまった。


「いやあ、強烈だった~……」


「まともに取り合う姫は真面目すぎる。あんな連中追い出せば済むだろう」


「それで何回も来るようじゃ困るわ。彼らの家まで話しがいって、余計に面倒ごとになるでしょ?」


「それは……まあ、そうだが」


 最終的にこれが父様判断になって両家に叱責、処分なんてことになったらこっちが後味悪いわ。

 特に罪悪感は感じないだろうけど……それでも、ちょっとね。


(タルタルソースとマッシュポテトは相性がいいのになあ、どっちも付け合わせで主役じゃないからあんな感じなのかなあ……)


 いや揚げ物の話じゃなかったわ。

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