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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十四章 可愛いは世界を救う……のか?

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 アホか!

 脳内でもう一度だけ言っておく。


 じゃないと口から飛び出てしまいそうだったからだ。


 そりゃフォルティス様だって睨みたくもなるってもんである。

 だって関係を認めさせるために私に説得をお願いする――つまり本人たちは私に『お願い』をする以外の労力を払わないのである。


 勿論、これから詳細を聞いてみないとわからないことではあるが今わかるだけの内容だとそういうことだ。


「……説得、と?」


 私の言葉にばっと手を組んでうるうるおめめでタルタルさん……じゃなかった、タルタリーヤさんがお願いポーズをしてきた。

 うん、可愛くはあるが私に泣き落としは通じないかなあ……。


「……良いでしょう、改めて話を聞かせてください」


 フォルティス様が聞き漏らしたとか勘違いしたとは思わないけど、念のため。念のためね!


 私が促すと彼女は嗚咽交じりに――碌に話せなかったので、隣にいたマッシュポテト……マシューさんが話をしてくれた。


 でもやっぱり内容的には色々と言葉を飾ってはいるものの、まとめると『実家同士の確執で我々が困っているから助けてほしい』に集約されるのだ。


(……頭が痛いわ)


 こちとらあんたたちよりもずっと子供やぞ。

 いや子供だと侮っているから、綺麗な言葉で『恋って素敵!』『私たち可哀想でしょ!』と押し売りしてきてるんだな……と思うとちょっとやるせない気持ちになる。


 子供だと甘く見られているのか、この人たちの考えが甘いのか……。


「承諾しかねるわ」


「そんな!」


「ひどい!!」


 おうおう、お前ら皇女の前やぞ?

 いや聖女の前ってことになってんのかな、この場合。


 どっちにしろ酷いじゃないのよ、まったく。

 フォルティス様が怒り出しそうだったのを手で制して、私は二人をひたりと見据えた。


「ひどくありません。他人に頼りすぎです。なんですか、説得って。説得の手伝いをしてくださいじゃなくて説得してくださいって。どこまで他力本願なんです?」


「えっ……」


「まだ百歩譲って『説得のために自分たちが如何に真剣かを両親に訴える際、近くにいてくれたら説得力が増すからいてください』とか、『自分たちが真剣なことを伝えるために神殿で先に婚姻してしまいたいので口添えをください』とかならわかりますよ」


 それなら本人たち主導だからね?

 頑張ってるんだな~ってこっちも少しくらい思うわけじゃ無い?


 でも『説得してください』はだめでしょ。


「自分たちの婚姻すら自分で解決できない人たちが今後領地を治めるなんて以ての外でしょう、皇女としても聖女としてもそれを許容できないわ。領民が迷惑だもの」


「なっ……」


「当然だな」


 唖然とする二人だけど、私の隣にいるフォルティス様も同意を示してくれた。

 私にもフォルティス様にも否定され、それでも悪態をつくことなく黙り込んだところはまあ褒めてもいいかなと思うけど、不満そうなところはアウトだよ表情管理くらいしろよと思ってしまった私は悪くない。


「いいですか、たとえば私が代わりに説得してあなたたちを結婚させて、なんの得になるかも言えない人になんで『はい、喜んで』って協力すると思ったの。聖女だからとかそんな安易な答えは要りません」


「えっ、聖女なんだから……」


「神官だって聖女だってそれが正しいと思えなければ助けません。当然でしょう」


「う……」


 私の正論にまた泣き出したタルタリーヤさん。

 泣きたいのはこっちですけど!?

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― 新着の感想 ―
マッシュポテトにタルタルは合わんと思う からしマヨなら合いそう ピリリとしたアクセントがないとねー 全体的にぽわぽわしそう
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