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「でもってこれが問題だと思うんだけど、ひめさまのやりたいことにどっちも密接に関わっているから今後も慈善パーティーとか、教会関連で顔を合わせるかもしれないよ」
「ええっ!?」
エルヴェによると女性側は王都のタウンハウスで暮らしている。
なんでも、絶賛結婚相手を募集中らしく、さすが領地持ち貴族の跡取り娘ってことで引く手数多というか婿入りしたい人が行列を成しているそう。
そこで更に価値を上げるため……って言い方をするとあれだけれど、貴族としての振る舞いの一環として慈善事業に積極的な姿を見せようという家の意向があるそうなのだ。
そのため、彼女は自分の意思とは別に率先してそういう場に足を運ぶことになるので、当然私が慈善系で頑張っていれば活動場所が被るわけで……。
「そして当然、彼女との秘密の逢瀬のために三男坊さんも来るでしょうからねえ」
「最悪……」
まあ秘密の逢瀬とやらは、私としても咎めるようなものじゃないとわかっているから気にしないよ。
そこはあちらも大人(?)だもん、各自の責任ってやつだよね!!
(それに私が人目のつかないところに行こうとしなければいいだけの話だし……)
密会でもなんでも好きにすればいいじゃない、なんだったらまあ上手く行くことをお祈りくらいはしてあげてもいいと思う。
なんたって、揚げ物ソースが原因で引き裂かれていると思うとさすがに同情だってしたくなるってもんだ。
しかも本人たちじゃなくて、そのおじいちゃん世代でしょ?
そりゃ今を生きる恋人たちからして見たら嘆きたくもなるでしょう。
……揚げ物ソースだもんなあ……。
食へのこだわりはやはり争いにもなるのだなとしみじみ思ってしまった。
でも美味しいものは正義だし、難しいところである。
それはそれとして、人様の恋愛には首を突っ込むつもりはないものの……そういう事情を抱えた人が慈善パーティーに来ているとなると、やはり多少は気をつけた方がいいのだろう。
「……その女性側の家族は、秘密の恋愛に気付いているのかな?」
「そうだね、幸いにも彼女のメイドは彼らを応援しているらしくて秘密を明かしていないようだけど……ご令嬢の方が表情管理が甘いから家族にはうっすら気付かれているようだよ」
なんでも、恋人と会える慈善パーティーだと嬉しそうに、その他だと気怠げになっているんだとか。
きちんと次期当主としてやるべきことはやっているから好きにさせてもらえている……でもちょっと怪しいなって思われる程度に。
「恋は医者でも治せない危険な病って言うからねえ」
「人間味があっていいって言うべきなんだろうけど」
恋をするとそれだけで人はわかるって言うもんね!
素敵だよねえ。憧れるよねえ。
でもそれがトラブルになる可能性だってこっちとしては考えなくちゃならない。
ただでさえ、新しい事業や聖女としてまだ歩み始めたばかりなのでできる限り危険な要因は警戒していきたいんだよね、コッチとしては。
(秘密の恋が慈善パーティーの炎上元にならないといいんだけどなあ……)
あっちもこっちも、まぁるく収まりますように!!
そう願わずにはいられなかった。




