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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十四章 可愛いは世界を救う……のか?

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 忙しくてハゲそうだ……なんてどっかのネットにあったなあ、なんて思うくらいに忙しい。

 ちなみに物理的にハゲそうだ。


 何故ならば。


「なんで毎回毎回お茶会とか社交とか偉い人に会うのに髪型変えなきゃいけないの……!?」


 毎回髪型を変えて、毎回髪飾り飾られて愛想笑いの連発だからだよ!


 いやまあわかる。

 いろんな人とのコネ作ったり、あれやるからこれやるから協力してねって根回しが必要なことはよくわかっている。

 これでも皇族だからね!


 で、しかも肝心の話し合いは大抵他の人がやってくれるし……。

 私は基本ニコニコ笑って、愛想を振りまくのがお仕事なのだ。


「はあ……笑ってるだけなのも疲れる……」


 皇女としても、聖女としても、ただ笑っているのには意味がある。

 厄介な話し合いで私が主導せずどうするのかって思われるかもしれないが、私が主導だからこそ私の発言には力があることを自覚しなければならない。


 だからこそ、揚げ足を取られないようにいざって時以外は微笑んでおくという作戦なのだ!


(ついでに、穏やかって印象づけとけってオルクス兄様から言われているからね……)


 交渉しやすいと思わせるかどうかも大事だって兄様が言っていたのだから間違いないだろう。


 私が可愛いことは周知されているのだから(?)付けいりやすいと感じて行動を起こしてくる愚か者の選定と、そこからアプローチ方法を考えてくる姑息な連中を篩いにかけろと……。


 待って欲しいよね~ツッコミどころが多いよね~!!


 なんだ『可愛いことは周知されている』って。

 あと愚か者と姑息な連中ってなんだ。

 色々おかしいところだらけなんだけど。


「……今日はなんだっけ?」


「慈善パーティーが一件と、研究所の方で進捗報告会の予定です。その後陛下との晩餐となります」


「わかったあ」


 デリアは私の身の回りのお世話をしつつ、最近は秘書さんらしいことをしている。

 って私は前世でも秘書なんて物語とかドラマの中でしか知らないんだけど、多分こういう感じだよね!


(そのうちスーツみたいな女性用の官僚服を用意して、眼鏡とか装着してもらおっかな……)


 いや私の中のイメージがだね。

 ちなみにエルヴェは相変わらずマイペースだけど、ちゃんと護衛はしているらしい。


 最近は聖女としてのお披露目も済んだからか、変なのが接触しようとウロウロしているのが増えたそうだけど……害意はなさそうだからとりあえず泳がせているって言ってた。


 なんそれ……怖……。


「はあー、じゃあ今日も一日頑張ろうね!」


「キュウウィ!」


「ソレイユはデリアとお留守番だけどね」


「ぴぎゅうううううう!」


「唸っても駄目なものは駄目~」


 私の腕にしがみつくのは可愛いんだけどさ……ちょびっと成長したソレイユをずっと腕や肩にへばりつかせたままお仕事はできないのよ。


「今日のエスコートはフォルティス様よね? 並んでも子供っぽく見えない?」


「大丈夫ですばっちりです、大変お可愛らしいです」


「よっし、頑張ってくる!」


 十歳を子供と言うなかれ。いや子供ですけど。

 前世では十歳だろうが十五歳だろうが義務教育の範囲で子供だよっていう意識が抜けないけど、そこは乙女心ってもんでしょ。


 かっこいい人と並んで歩くのに、大木にぶら下がる小猿じゃいられないのよ!!

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