237
頼もしい婚約者(候補)たちのおかげで大助かりだなあ……とつくづく思うんだけど、あれ、私何もしてなくね? ってなったよね!
いやまあ発起人(?)だし、あの雑草のチカラを見出した(?)のも私なので、これで本当に稀少な能力の人が現れて国家の役に立つ! って立証されたら万々歳なのだけれども。
(……もし、そうじゃなかったとしても一時的とはいえ貧民街の方に手を入れるだけの口実は手に入れたのだから兄様たちもいいようにするだろうし)
あれっ、そうやって考えると私はきっかけを作ったのは事実だけどそれ以上でもそれ以下でもないな……?
「……もう一度同じ項目読んでおこうかな……」
もしかしたら読み込めば読み込むほど私の理解力が追いついてよりいい案が出るかもしれないし!
残念ながらあの書のページは他の人には見えない。
よって私が解読する以外にない。
まあ誰にでも見せていいってものじゃないだろうから、それはそれでいいんだよね……あと、本の機嫌にもよるんじゃなかろうか。
多分だけど、あの本は生きているので……。
撫でてあげると喜ぶので……。
(そのうち私よりも懐く相手が出ないように大事にしよう……!!)
何したらいいんだ?
虫干し? 毎日読む? ページを折らないようにするとか湿度に気をつけるとか、その辺でいいのか?
普通に本を大事にする感じでいいんだよね!?
ちなみに他の人にもページを見せてみたところ、真っ白だって人もいれば光って眩しい、文字が知らないもの、なんだか落書きみたいな絵……とパターンは様々だった。
これに何か法則性があるのか、それともただのランダムなのかはわからないけど……。
「ええっと、アルネ草、アルネ草……」
サルトス様が調べてくれたことであの雑草が〝アルネ草〟って名前だということがわかった。
そこにあるからアルネなのか? とか思った私を許してほしい。
とはいえ古代語で『そこら』って意味らしいので、そこら辺の草って名前なのは本当にどうなのか。
「おっ……」
この間と内容がちょっと変化してるぞ!?
魔力風邪についても医務局長から講釈を聞かせてもらった私は、その病について理解を深めた――ってことだろうか?
前よりも内容が詳細になり、それに対してどうすべきなのか、何を求めているのかに対して本が反応して答えをくれているではないか!
アルネ草から作る薬の作り方もざっくり言えば前は『すり潰してポーションと混ぜ、軟膏状にして胸に塗る』程度だったのが今は『軟膏の他に難易度は上がるが効果の高い飲み薬も作れるんだって!
えっ、つまりこれは……。
「日々勉強しろよってこと……!?」
私の悲痛な声に、本に顔文字が出てきた。
にっこりじゃないのよ!
いや、勉強は嫌いじゃないけどね!?
便利なんだけどスパルタですね、メディーテー様!!
メディーテー様「えっ、何それ知らない(冤罪)」




