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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十三章 新たなる聖女、そのお披露目

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投稿再開になります!

 医療の神メディーテー様の神託により、新たなる聖女が誕生した。

 帝国の第七子、ヴィルジニア=アリアノット皇女こそが聖女である。


 ヴァノ聖国の各神殿から祝いの声が上がると共に広まっていったその『聖女の誕生』には、世間も大いに沸いたようだ。


「……新聞にまで載ったんだ?」


「そうですよ~ヒメサマ、一躍有名人! な~んてね」


「姫様は元よりこの帝国ではその名を知らぬ愛された御方ですもの、今更な気はいたします」


 エルヴェとデリアに新聞を見せてもらったけど、今ひとつ私自身のこととは思えない。

 なんでそんな他人事なのかっていえば、私は神殿にいないし、特別な力で奇跡を起こすのはいつかって問われてもそんなことできないし、お披露目までは遊んで過ごせって父である皇帝に言われてのんびりしているばっかりだからさあ……!


 なんかパレードは説得の末に最小限にしてもらえたんだけど、衣装にはめっちゃ凝るってそこは譲ってもらえなくてだね。

 その結果今お針子さんも宝石職人さんたちもフル稼働で頑張ってるらしいのよ。


 いったいどんな衣装を作っているんだ……!

 あれからすでに三ヶ月が経過しているんだけど……!?


(まあフルオーダードレスって半年から一年かけて調整に調整を重ねるんだし、三ヶ月じゃあね……って私デザインの型も調整のための仮縫いも何もかも呼ばれてないんだけどね!!)


 シアニル兄様が超!張り切っているってことだけは聞いているし、時々私の頭周りとか確認しに来ているから大丈夫だと思うんだ。

 ひらひらしててもいい? って言われて派手じゃなきゃって答えたけどあれが正しかったのかいまだにわからない……。


 いや、ここは兄様の美的センスを信じる以外にない。

 兄様の美的センスはすごいんだから!!

 この世界でも高名な〝なんでもできる〟芸術家なんだから。


 兄様はこれまでどちらかと言えば彫刻が好きだった。

 でも元々絵の才能もあったし、粘土やモザイク画にハマっていたこともあったっけ。

 とにかく多彩なのだ。


 そんな兄様は私という妹と親しくなってからは、私の彫像を造り、描き、その中でいろんなデザインの服や装飾を描く中で『作ってみようかな』になったのである。

 そう……服を、アクセサリーを!

 なので今回のドレスも基本デザインは兄様。

 兄様の指示を受けてお針子さんと職人さんたちはフル稼働……ってわけである。


 まあ幸い? というかなんというか、兄様の母である第六妃のジェシカ様が協力してくれたから一気に進んでいるらしい。

 ジェシカ様は少し離れた商業都市で名を馳せる豪商の娘として嫁いで来たんですって。

 元々帝国との取り引きの関係で寄り強いパイプを作りたいからそれなら皇帝がいるじゃない! っていう豪胆な人らしいのよね……。


(いっつも忙しくしているらしくて城にいたのを見たことないんだけど、どんな人なんだろう)


 公式行事にすら姿を見せないのを許されているのは、あくまでジェシカ様は身分で言えば平民だからだ。

 誰もが知る豪商の娘だとしても、身分差だけはどうにもできない。

 いいや、貴族位を買うことなんて簡単なほどの大金持ち、だからこそ逆に平民を貫き通すスタイル。


「貴族になったら面倒が増えるじゃないって言ってたよ」


 とはシアニル兄様が言っていたのでかなり癖の強い人なんだろうなあって……。

 父様も父様で好きにさせたらいいって、商業都市との繋がりが強固になったからあとは自由にしてもらっているんだそう。


 そんな人が今回の衣装作りに手を貸してくれているので、まあ……うん……。


「どうなることやら……」


 お披露目式は、来月。

 久しぶりに誕生した聖女の姿を一目見ようと、多くの人がこの帝国にやってくる。


 敵も味方も、大勢ね!

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