↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十二章 三つ巴ならぬ四つ巴、いや五つ巴?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

227/265

223 サルトス編①

「サルトス様! 見えてきましたよー!」


「うん、そうだねえ」


 今日はサルトス様とのデート。

 デートだよデェト!!


 ぶっちゃけ前世足してもデートの経験なんて皆無の私、兄様たちとのお出かけと公務以外に外に出ることもなかったから実はめちゃくちゃ楽しみにしていた。

 なんだったら、前日の夜なかなか寝付けなくてソワソワしちゃったもん。


 最終的にエルヴェに『オレが寝かしつけてあげよっか?』って素振りを見せられたので大人しく寝ました。

 それ寝かしつけるんじゃなくて気絶させるって言うんだよ、エルヴェ……物騒な子!!


 まあそれはともかくとして私たちは予定通り、農園に来ていた。


 今日は野菜の収穫を中心に、苗の生育などを見せてもらえるらしい。

 ちょいちょいカモたちが自由に歩き回っているのがなんとも長閑で、遠くの方に牛の姿も見えた。


「天気も良くてピクニック日和ですね!」


「ふふっ」


「あっ……す、すみません」


「ううん。アリアノット姫が楽しそうで僕も嬉しい」


 ふわっと優しく微笑むサルトス様の美麗さよ!

 兄様たちを見慣れている私でさえ『眩しッッ』となるんだからオソロシイ。


 とはいえ私もはしゃいでいる自覚はある。

 正直ピクニックなんて、前世の遠足以外では経験ないからね……。


 ちなみに今回はサンドイッチを作って持ってきた。

 それ以外は農園で採れたて新鮮お野菜と果物をいただく予定なのだ!

 自分たちで採ったものを食べた方が楽しいんじゃないかっていう料理長になるほどって思ったの!


(前世でも苺狩りとか、そういうの一度やってみたかったんだよね~)


 私がやりたいことにはお金を出さない毒親たちのせいでそういうの体験したことがなかったんだよ……。

 

 テレビで見る度にやってみたいなーって思ったんだよね。

 だから今回の野菜や果実ってまさにそれじゃない!


 やりたいことはなんでもやっていく……と言いつつも、なんだかんだ皇女としての生活も忙しいし前世のことはやっぱりもう朧げだからこうした細かい欲求は、直面して思い出すことが多い。

 だから今回デートのプランを考えるにあたってこうして〝やりたいこと〟をやれることが、素直に嬉しい。


 あと、ピクニックもね!


 農場主のご夫婦はとても穏やかな人たちだった。

 お子さんはまだ赤ちゃんで、子犬たちと遊んでいる姿が微笑ましい。


 私もヒヨコを抱かせてもらったし、サルトス様はガチョウを抱き上げて「わあ、あったかいんだねキミ」と初体験にびっくりしていた。


 収穫体験もすごく楽しかった。

 トマトとかきゅうりとか、どっちが採ったのが美味しいか交換しようなんて……あれっ、随分カップルっぽい感じじゃない!?


(これこれ、こういう感じがリア充ってやつじゃないの……!)


 わあ……夢が叶ってる。

 幸せな結婚……っていう大きな目標にはまだまだ年齢的にも遠いけど、それでも前世の私が思い描いていた夢が、ちょっとずつ叶っている。


「サルトス様、今度は果物採りに行きましょう?」


「うん。届かないところは僕が手伝ってあげるね」


「ありがとう!」


 サルトス様に見えないのは残念だけど、この辺りにいる精霊さんたちはとても楽しそうだし、サルトス様が来てくれて嬉しそう。

 

(視える才能と、愛される才能って違うんだなあ)


 そんなことを思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。