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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十二章 三つ巴ならぬ四つ巴、いや五つ巴?

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 私がデートの計画を立てていると、兄様たちも協力してくれた。

 誰がどこに行きたがっている、その日の安全ルートを確保しよう、格好はどうする、贈り物を用意しておくかどうか、みたいなね。


 デートらしいデートなんて前世でも経験のない私。

 この世界にはゲーセンもないしウィンドウショッピングってわけにもいかないし。

 かといってこの世界におけるいわゆる〝デートスポット〟ってのに精通しているわけでなし、兄様たちに人気の場所とやらは一応聞いたけど彼らがそれを喜ぶかはまた別だ。


 なので、私はざっくりと行き先だけ決めて後は臨機応変にいこうと決めた。


 サルトス様は農園。

 皇族御用達のお野菜を卸してくれている農園に一日体験をさせてもらうことにした。

 酪農もやっているらしいのでそっちでも楽しめるんじゃないかな?


 ピエタス様は美術館。

 普通だとあれだから、皇族特権で美術館内の倉庫にしまわれている秘蔵品を見ちゃおうかなって。

 本当は宗教画とかの方がすきだから神殿がいいんだろうけど……今は聖女問題で目立ちそうだからね。


 フォルティス様は遠乗り。

 このところ鍛錬だけじゃなくて、私の聖女問題で振り回しちゃったから……。

 元々自然の多いところが好きだって言ってたし、ピクニックなんていいんじゃないかな?


 ユベールは町歩き!

 警備の都合が申し訳ないなと思うけど、以前パル兄様とカルカラ兄様と一緒に町を歩いた時すごく楽しかった。

 ユベールは過去に平民として暮らしていた時期もあるし、農場で育ったとはいえ懐かしい空気を感じてもらえたらいいかなって。


(あとはお弁当……そうだお弁当を作ろう!)


 全部はさすがに無理だけど、サンドイッチなら私でも作らせてもらえるのでは!?

 彼らに対しても特別なことをしてあげたいこの気持ち、ちょっとでも何かしたいじゃない?


「デリア、厨房いこ! エルヴェはお留守番ね、ソレイユと遊んでて」


「かしこまりました」


「ええ~!? オレの前髪焦がされちゃうよ~?」


「エルヴェなら大丈夫! ソレイユ、存分に遊んで(・・・)いいからね~」


「きゅう~!」


 楽しそうに羽ばたくソレイユもいい運動になることだろう。

 エルヴェもなんだかんだソレイユと遊ぶの大好きだしね。


「さあデリア、今日から特訓だよ……!」


「姫様、今度は何をしでかすおつもりで……!?」


「しでかすって……」


 いやまあ、大国の皇女様がお料理したいって言い出すのはあんまりお行儀のいい話じゃないけど。

 だからって何でもかんでも用意して貰ったのを重ねただけで「できあがり(はぁと)」ってするには前世の、自炊経験した私がそれを許さない!


 十歳、十歳なんだよ。

 十歳ならある程度のこたぁできるはずだ!

 たとえ知識と経験が前世のものでも、きっと……!!


(でも調理器具も何から何まで違うしね、美味しいサンドイッチを作るために料理長たちに教えを請うことは大事だからね!)


 いざ、完璧なデートのために!!

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『お野菜切ります!』 『刃物は持たせれません』 『手で千切ります!』 『お召し物が汚れます』 『フライパンで焼きも…』 『火のそばはあぶのうございます(ヒョイ)』
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