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どうやら私は過労で倒れた……と医師に言われてしまった。
ううーん?
旅の間もそれなりに休憩していたし、特に負担は感じていなかったんだけどな……。
(でも多分これ、知恵熱ー!!)
やだもう、前世を足したら二十年はいくはずなのに、ちびっこがやるやつになっただなんて。
まあこの世界では十才なんだから、まだ許される範囲ではあるけど……。
父様たちは私に精神的負担が大きかったんだろうと思ったらしい。
確かにツィットリア家のルーツとか、聖女認定でノックスのあれこれとか、神様に会うとか、姉さんが本当の寵児で巻き添えだった事実とか……。
衝撃に次ぐ衝撃だったもんね!
ヴァノ聖国と帝国の往復も、十才の体には負担が大きかったのかもしれない。
旅行! 楽しい! で気づいていなかっただけだったんだなあ……。
やっぱり私はまだまだ子供でした。ハイ。
「ニアも少しは聖女として、皇女としての身分を忘れ、自由な時間が必要であったな……配慮が足らぬ父を許せ」
「そんな、父様が悪いわけじゃ……」
「よい。パレードや披露目のパーティーについてはこちらで話を進めるゆえ、その間そなたはゆっくりと休むといい。ドレスの件で幾分か時間は取るだろうが、それ以外はゆっくり過ごしなさい」
「……父様」
「そうさな。せっかくの機会でもあるし、婚約者候補たちとの仲を深めてはどうだ? 余の愛する娘と楽しく過ごすなど業腹だが。業腹だが」
二回言ったね。
でも普段から仲良くしているけど……と小首を傾げる私に、ヴェル兄様がわざとらしい咳払いをした。
「父上は、デートをしてきたらどうだと言いたいんだ。業腹だと仰るが、彼らもニアに対して尽くしてくれた。その褒美にもなるだろう。業腹だが」
ヴェル兄様までそんな……!
なんなの、業腹って言葉がブームなの?
って、デート?
「私とのデートは、ご褒美にならないんじゃないかなあ……」
「そんなことはあるまい」
「これ以上ない褒美だと思うが」
「ううううん?」
確かに彼らはとても頑張ってくれた。
私は大助かりだった。
道中何かと私の愚痴も聞いてくれたし、神様のところに行く時は護衛してくれたし手も貸してくれた。
下山の際は戦闘もあったし、フェイさんとの話し合いの時も近くにみんながいてくれたから心強かった。
諸々フォローしてくれて、彼らに褒美って言われたらそりゃそうだ! ってなるんだけども。
なるんだけども……それが私とのデートってのはちょっと首を傾げざるを得ないって言うか。
勿論ね、私との婚姻が最終的に彼らにとって大事な話だからこそ婚約者候補って立場なんだし、デートはすなわち私の心を射止めるための行動と思えば大事な要素ではある。
……と、思う。
が、個人的にはご褒美は本人たちが〝本当に〟喜ぶものがいいのでは……と思っちゃうわけよ!!
(父様や兄様は私とお出かけしたいって常々言っているから、本気でご褒美になると思ってそうだけど……)
それ、家族限定だからね!?
しかしデートと銘打って彼らが好きなところに連れて行ってあげられるってことでもあるからご褒美か……?
皇女が一緒だもん、大抵のところは行けるからね!
よーし!
最高のデートを計画してあげようじゃないかー!!
ようやくお出かけしていた恋愛パートさんが少し戻ってきます!やったね!




