聖剣8
「エクスプロージョン!」
追撃の一撃を躱せず、柳川は爆発に巻き込まれる。
ふっ飛ばされ転がる柳川。
終わった。最初からこうしておけば、いや…。
確かなダメージが入ったようで、すぐには起き上がらない。
最も、変に動こうものなら追撃を加えるだけだが。
「くっ!はぁ、はぁ。」
息も絶え絶えに柳川が立ち上がる。剣を杖代わりに立ち上がる様は、いや、火傷だらけの体を見ればその様相は明らかか。
なんと声をかけるべきだろうか。
降伏しろ?お前の負けだ?
いや、先ずは言わなくてはなるまい。
「悪いな。」
「いいさ。当然のことだ。」
こいつは本当に何処までも…。
「早く傷を治せよ。まぁ、すぐに元通りにしてやるけどさ。」
アリスの傷を治したように、神聖術を使えば、あの火傷も治るのだろう。反則級の治癒能力だが、あれがもしはるなと同じ貰い物なら、回数制限があるはずだ。
「あれは大事なものでな。自分の都合で使えるほど安くないんだ。」
ふざけー
「失礼致します。」
あらぬ方向から場違いに冷静な声が響いた。
慌ててそちらを振り向くとメイド服の女性が一礼していた。
誰、いや、どこから…違う!あれは柳川のー
お辞儀を止め、顔を上げる。その姿を見ようと誰もが注目してしまう。それが致命的な隙になるというのに!
最初は柳川ーだったと思う。
超人の動体視力を持ってしてもほぼ同時に、柳川とメイド、ついでに俺たちの周りを白い煙が包む。
「煙幕だ!」
魔力を感じない、つまり脅威ではない。なら、目的は目くらましか。
逃げられる?
「一帯を焼き払うわ。防いで!」
はるなの声が響く。
「駄目だ!」
近くにはアリスがー
静止の声は届かず、紅蓮の炎が戦場を焼いた。




