聖剣2
聖殿は驚くほど小さかった。それこそ物置ではないかと思うような小ささだ。
しかし、その豪華さは確かに聖殿に相応しい、そんな部屋だった。
華美な装飾も何も無かったが、人ならざる聖剣を祀るために良い材質を使ったことがひと目でわかるそんな部屋。
そして、中央に台座に刺さった聖剣の柄があった。
「なんというか…ザ・聖剣って感じだね。」
聖剣と言えば台座から引き抜くというイメージが強い。
確か昔の神話がベースなんだとか?
「聖剣が相応しいと認めた者のみが聖剣の力を手にする事ができると言われています。」
付いてきた神官ー聖剣の管理を任されているだけで、教会は関係ないーが述べる。
「そりゃまたありがちな。」
「洋司から聞いた話だけど、聖剣に問いかけられたらしいわ。」
はるながかつて聖剣を振るったという者の話をした。
「へぇ…なんて?」
極めて適当そうに、その実気になって仕方なく俺は聞いた。
「『何故力を求めるのか?』って。」
「何故力を…か。」
決まってる、強くなくちゃ戦えない。
守れない、正せない、進めない。
中央の台座に進み、剣の柄を握りしめる。
でも、力を振るえば誰かが傷付く。誰かが死ぬ、誰かが悲しむ。
お前は、それを悩まなかったのか?
俺は、その覚悟があるのか?
聖剣はあっさりと引き抜けた。
はるなの言っていた問いかけとやらは無く本当にあっさりと、
まるで誰でも抜けるかのように簡単に。
だが、そこからは激的だった。
柄から魔力が溢れ出し、刃を形成した。そして、腕にまで逆流し、剣の魔力が俺に流れ込む。
「お?おぉ!?おぉぉぉ!!」
あまりにも強力な魔力に驚きを隠せない。
が、爆発のような魔力は決して暴れることなく俺を満たした。
その圧倒的な力、太陽にも届く力を得て俺は確信した。
「勝った。」




