柳川かんな0
「じゃあ、次に柳川かんなちゃんだけど。」
「なんなんだあの子は?!」
一瞬の間の後俺とはるなが頭を抱える。
「そんなに強力だったのですか…?」
「まぁな。実際、ジュンイチに一発当てやがったからな。」
「それは…さぞかし膨大な魔力なのでしょうね…。」
「それが違ぇんだよなぁ…。」
柳川かんな、俺達と同じ異世界出身だけあってと言うべきか確かに超人ではあるが、その魔力量は多いとは言い難い。
「恐ろしい弓の腕で、その上戦況もよく見てる。」
戦闘力という意味では柳川洋司や村瀬しなのには一歩劣るだろう。
しかし、全体を見渡して的確に行われる矢の攻撃は戦局を左右する。
問題は。
「なんであんなに戦い慣れてんの?!百年前も居たの?!」
「いなかったわよ!あの子が居たらもっと楽に魔王倒せたわよ!」
「じゃあなんであんな強いの?!」
「知らないわよ!」
一体どういう事なんだ…。
「こらこら、二人で話進めてるんじゃねぇ。」
「勇者様、我々にも分かるように説明をお願いします。そのカンナなる人物が強くて、何が問題なんです?」
状況を察せないこの世界の二人が苛立っている。
「…。あの子の弓の腕前と、戦況の判断能力は一朝一夕で身に付く物じゃないわ。それこそ、たかだか1、2年しか戦っていない私達より上だわ。」
「つまり、そんだけ戦ってたってわけだろ?それがー
「あり得ないんだよ。俺達の元の世界、日本で命懸けの戦いなんて起きないんだから。」
現代日本で弓矢を使って命懸けの戦いをした事なんてあるわけがない。
まして、経験を積むなんて論外だ。
だとすると、だとすると…だとすると?
「だとするとどういう事だよ!?」
「わかるわけ無いじゃない!!」
「んなことどうでもいいだろ!」
キョウカの一喝で俺達の会話が打ち切られる。
「うっ…。まぁ、じゃあ、一旦置いとくとして…。弓ってあんな風に使えるものなのか?」
「あんな風…と言いますと?」
「三本同時に射掛けたり、連射したり。」
「あー勇者様?弓矢と言う武器をご存知ですか?」
「知ってるよ!だから聞いてるんだよ!」
リーランドが可愛そうな人を見る目で俺を見てくる。
「おい、リーランド、アタシは弓は詳しくねぇ。
どうだ?超人なら矢を放った後の弦を掴み直して一瞬で二発目を放つことができるか?」
キョウカからの発言でようやく信じたのかリーランドは手を口元に当てて考える。
「そもそも超人が弓を使うなど聞いたこともありません…。そんな曲芸じみた事が可能であったとして、狙うことなど不可能では…?」
「つまり…色んな意味でわけわかんねぇやつってことだな。」
「こっちに来てから弓を練習したとも思えないし…やっぱり向こうで弓矢を扱ってた…?」
「でも一体何で…。」




