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女達の想い③

 ギヨウは待っていた。

 特にすることもないので、アカツキ隊の編成の事でローゼオロメメアに相談に行ったところ、何故かいなかった。

 そのため、ギヨウは再び部屋に戻って待つことになる。

 しかし、待てども待てども、シルルも、ミュエネも、ローゼオロメメアも、帰ってこなかったのだ。

 ついには痺れを切らして一階へと降りる。


「なあ、シルル達どこ行ったかしらないか?」

「副長ですか?さあ……」

「さっき見たけどなぁ」

「わかりませんねえ」


 そして、外に出てシルル達を探したのだが、やはり見つからなかったため、仕方がなくギヨウは家へと戻る。


「まっ、飯の時間になれば帰って来るだろ」


 もう昼過ぎであり、ギヨウはそう考えると、おもむろに夕飯の準備を始めたのだった。

 どうにも、ただ待つと言う事が出来ない男である。

 


     ♦



 そして夕食の時間になると、ギヨウはアカツキ隊を呼び込んで食堂を解放する。


「おい、飯が出来たぞ!」


 ギヨウが叫ぶと、次から次にアカツキ隊の面々が中へと入って来る。


「おっ、今日は隊長が飯作ってくれたのかよ」

「嬉しいなぁ」

「俺、大盛で!」


 アカツキ隊の全員が、勝手に村に住み着いているわけではない。 

 それでも相当な人数がおり、ギヨウは忙しいので、毎回ギヨウが飯を振舞っていると言うわけではない。

 そのため、ギヨウが飯を作って振舞う日は、アカツキ隊にとっては特別な日だったのだ。


「うめぇ」

「うめぇ!」

「うめぇえええ!」

 

 知能が下がったのか、元々知能が低かったのかわからないが、アカツキ隊の面々が低い語彙力で叫ぶ。


「隊長、疲れただろ。分けるだけなら俺達にも出来るから任せてくれよ」


 そこに、食事を終えたゼオヤムギアやイズエラが来て、配膳係を申し出る。


「ああ、悪いな」


 一心不乱に動いていたギヨウだが、本来の目的を思い出して、その場を仲間に任せる事にする。

 元々はシルル達を探していたのである。


 そして、それはすぐに見つかる。

 食事を渡した覚えはないが、シルルとミュエネ、それにローゼオロメメアの三人で食事をしていた。

 そして三人は、とても楽しそうに談笑していたのである。

 

「よ……」


 この空気ならと、ギヨウは三人へと話しかけようとした。しかし、いち早く気付いたシルルに何故か睨まれる。

 そのため、ギヨウは言葉を途中で止める。

 更に、ギヨウにどっか行けと言わんばかりに、シルルは手で払う動作をした。

 それを受けて、ギヨウはすごすごと帰るしかなかった。


 その後も、どうにも噛み合わず、ギヨウはシルル達と話すことは出来なかった。


 そして、夜となる。

 


     ♦



 夜になれば、いつものようにシルルもミュエネも、眠るために部屋へと帰って来るとギヨウは思っていた。


「戻って来ねえ」


 しかし、ミュエネはおろか、何故かシルルまでもが部屋には戻って来なかったのである。


「たくっ、なんだってんだよ」


 いつもなら、もう寝る時間である。


「まあいいや、寝るか」


 ギヨウは待つのはやめて、眠るために自分の寝所へと入った。

 それから、しばらく経ってからである。

 部屋の扉が開き、誰かが入ってくる。


「ギヨウ、寝てる?」


 それは、ミュエネだった。

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