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3/5

違和感

ドーン

その後、異世界に召喚されてから約1ヶ月経った。

俺のスキルはどうやら貴重なスキルらしく、何故か最近は新堂と共に同じ事をさせられている。

以前は座学がメインだったのだが、今はスキルに対応する為の体づくりをしていた。


「疲れた…!!」


トレーニングを一通りさせられて、俺はその場に倒れるように崩れ落ちる。

その横で倒れる事は無かったが、息もたえだえに膝に手をついてコチラを見る新堂。


「大丈夫か?」

「元々帰宅部だった僕にはキツいよ!」


俺の言葉に苦笑いを浮かべつつ、その後すぐ当たり前のように来栖達の元へと歩いていく新堂。


すっかり俺は他の者と溝が出来ていた。

特に群れる事無く、必要最低限な会話ばかりをしていたらそうなっていた。

元々居た世界でもこうだったので、俺は別段気にせずに自分のタオルなどを手に取って休む。


唯一大人である山瀬はと言うと別のメニューを組まれているらしく、最近は滅多に顔を合わせることは無い。


「今頃なにをしてるんだか」


そう思わず呟いた時、遠くに居た新堂達がザワついた。

何事かとそちらへと視線を向けると、丁度タイミングよく山瀬が現れたようで新堂達が山瀬へと声を掛けている様だった。


しかし、遠くから見る山瀬の様子に俺は違和感を感じてそちらへと向かう。


「先生久しぶり~」

「先生は何やってるんですか?」


そう明るく話しかける新堂や来栖に対し、一瞬煩わしそうに無言で視線をむける山瀬。


「久しぶりですね、いつも通り私は魔術の練習ですよ」


だがすぐに何事もなかったように笑顔を浮かべ、新堂達にいつも通りの様子で挨拶を返す山瀬。

だが、その一瞬浮かべた表情を新堂達は気にとめていない様で普通に会話していく。


「…」


一定の距離を置いて俺はその様子を伺っていた。


山瀬があんな表情をうかべる所を初めて見た。

今までもそんな場面があったのかもしれないが、初めて見た俺は大きな違和感が心に残った。


そして、その輪の中に居る深山はマジマジと山瀬の顔を見て、その表情を強ばらせていた。


「ん??どうしましたか?」


そんな深山を見て山瀬が深山へと視線をむける。


「あ、ひ、久しぶりだったので少し…」


声を掛けられハッとした様に深山はそう返し、キョロキョロと周りを見渡して離れている場所に居る俺を見つけるとその場を離れてコチラへと歩いてくる。


そんな深山が何を考えてるのか分からずに身構えると、一言俺にこう言った。


「後でメッセージ送るから必ず読んで」


そう言う深山の表情は深刻そうな顔をしており、俺は思わず黙って頷き返してしまった。

そのまま深山は俺の横を通り過ぎてその場を離れて去って行く。


するとそこへ入れ違うようにそこへと鍛錬の教師陣が数名やって来て各々の様子をチェックしてくる。


俺は先程の山瀬、深山の事がずっと頭に残ったままその後の鍛錬をこなすのだった。


その後の鍛錬は上の空になってしまった為に、教師に睨まれつつやる事になってしまった。

あと数話だけ投下しますね

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